外国人採用をもっと安心で簡単に「レバレジーズグローバル」

技能実習「介護」は今から始められる?受入要件と2027年問題を解説

更新日:2026年9月3日

技能実習「介護」は今から始められる?受入要件と2027年問題を解説

執筆: Leverages Global編集部 (ライター)

この記事をシェアする
FacebookX

技能実習で介護職種の受け入れを検討しているものの、要件が細かく、自施設が該当するのか判断しづらいと感じる採用担当者の方もいるでしょう。介護は技能実習のなかでも固有要件が定められた職種で、確認すべき項目がはっきりしています。

本記事では、技能実習「介護」の受入要件と対象施設、人数枠の数え方を整理し、特定技能との違いや2027年の制度移行についても解説します。

外国人採用ならLeverages Global

外国人採用をもっと安心で簡単に、はじめてみませんか?

支援実績多数!レバレジーズグローバルが支持される理由は、
以下サービス概要資料からご確認ください。

この記事のまとめ

  • 技能実習「介護」は、日本語要件や対象施設、指導員講習など独自の固有要件を満たすことで受け入れが可能
  • 受け入れ人数枠は常勤介護職員数が上限となり、自事業所の職員数に応じた計画を立てる必要がある
  • 現場では身体介護などの必須業務が中心となり、夜勤シフトへ組み込みは2年目以降が望ましい
  • 2027年4月1日より技能実習制度を発展的に解消し、育成就労制度を施行することが決まっている

技能実習「介護」とは?制度の概要

技能実習「介護」は、日本で培われた介護の技能を開発途上国へ移転することを目的として、技能実習制度の対象職種に介護を加えたものです。利用者と直接向き合う対人サービスの職種であるため、ほかの職種にはない固有要件が定められています。

ここでは、制度が始まった経緯と受け入れの現状、特定技能との違いを整理します。

介護職種が追加された背景と時期

介護職種が技能実習の対象に加わったのは、2017年11月1日です。技能実習法の施行にあわせて追加されました。

職種追加にあたっては、以下3つの要件への対応が求められました。

  • 介護が単純作業とみなされない専門性を持つこと
  • 日本人と同等以上の適切な処遇を確保すること
  • 介護サービスの質を担保して利用者の不安を招かないこと

この3つに対応するため、日本語能力や指導体制について介護固有の要件が整備されています。つまり、介護職種の受け入れは技能実習制度本体の要件に加えて、固有要件も満たす必要があります。要件が多く見えるのは、サービスの質と実習生の保護を両立させるための設計だと理解しておくとよいでしょう。

介護分野で働く技能実習生の人数と推移

厚生労働省の「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」によると、技能実習で介護分野に在留する外国人は2024年12月末時点で2万65人でした。2017年の職種追加から段階的に増えてきた分野といえます。

一方、制度全体では動きが出ています。外国人技能実習機構の業務統計では、2024年度に認定された技能実習計画は31万8,572件で、前年度の35万26件から減少しました。育成就労制度への移行が控えていることもあり、技能実習の新規受け入れはこれまでの増加ペースが落ち着き、減少傾向に転じつつあると考えられます。

なお、技能実習生の技能実習計画認定件数を職種別に見ると介護が4.2%を占めています。件数の規模としては、そう菜製造業やとび、耕種農業、建設機械施工に次ぐ水準です。

技能実習と特定技能の違いを比較

技能実習と特定技能は、制度の目的が根本的に異なります。技能実習は技能移転による国際貢献を目的とし、特定技能は人手不足への対応を目的とした在留資格です。この違いが、要件や運用のさまざまな部分に表れます。

項目技能実習「介護」特定技能1号「介護」
制度の目的技能移転による国際貢献人手不足への対応
在留期間最長5年

(1号1年・2号2年・3号2年)

通算5年
日本語要件1年目N4相当・2年目N3相当N4相当+介護日本語評価試験
転職原則不可同一分野内で可能
人数枠常勤介護職員数に応じた上限設定(総数は常勤職員数以下)事業所の常勤介護職員の総数が上限
支援体制監理団体による監理受入機関または登録支援機関による支援

参照元:厚生労働省「技能実習「介護」における固有要件について

転職の可否は現場の運用や採用計画に直結する重要なポイントです。技能実習は原則として実習先を変えられないため計画的に育成しやすい一方、特定技能は同一分野内での転職が認められています。そのため、自施設の受け入れ体制や採用計画に合わせて、どちらの制度が適しているかを検討することが大切です。

CHECK2027年4月の育成就労制度施行に伴い、施行日時点で第2号技能実習を1年以上行っている者以外は第3号に移行できません。これから新規に受け入れる場合、在留期間は実質的に最長3年です。
関連記事
介護職で外国人採用をするには?在留資格や受け入れの流れ・注意点を解説

参照元:
厚生労働省「介護職種の技能実習制度について
厚生労働省「第1回福祉人材確保専門委員会 資料
外国人技能実習機構「2024年度(令和6年度) 業務統計
厚生労働省「介護職種の技能実習制度について
外国人技能実習機構「育成就労制度の施行に伴い、令和9年4月以降、技能実習3号に移行できない場合があります。

\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

技能実習「介護」で任せられる業務と勤務形態

技能実習生に任せられる業務は、必須業務・関連業務・周辺業務の3つに区分されています。加えて、訪問系サービスや夜勤には別途の条件があります。現場のシフトを組む前に、どこまで任せられるかを押さえておきましょう。

必須業務は身体介護が中心

必須業務にあたるのは身体介護です。入浴や食事、排泄の介助などが該当します。技能実習計画では、この必須業務に実習時間の2分の1以上の時間を充てることが求められます。

前提として、一定のコミュニケーション能力の習得や人間の尊厳と介護実践の考え方、社会のしくみ、こころとからだのしくみの理解が移転の対象に含まれています。単に作業を覚えてもらうのではなく、考え方の理解に裏付けられた介護を身につけてもらう設計です。

関連業務と周辺業務の範囲

関連業務は、身体介護以外の支援と間接業務を指します。掃除や洗濯、調理といった生活支援のほか、記録や申し送りなどが含まれます。周辺業務は、お知らせなどの掲示物の管理といったその他の業務です。

業務時間の配分にはルールがあり、関連業務は実習時間全体の2分の1以下、周辺業務は3分の1以下に抑える必要があります。関連業務や周辺業務ばかりを担当させると、この上限を超えて技能移転という制度の趣旨から外れてしまいます。必須業務(2分の1以上)を軸に据えたうえで、現場の実情に合わせてシフトや業務内容を組み立てるのが基本の考え方です。

訪問介護は条件を満たせば従事できる

技能実習生は長らく訪問系サービスに従事できませんでしたが、2025年4月1日から、条件を満たせば訪問介護などの訪問系サービスに従事できるようになりました。介護職員初任者研修課程等を修了し、介護事業所等での実務経験が1年以上あることが原則です。

受入事業所には、業務の基本事項に関する研修の実施と一定期間の同行訪問が求められます。あわせて、キャリアアップ計画の作成、ハラスメント防止のための相談窓口の設置、不測の事態に対応できるICT環境の整備も欠かせません。さらに、利用者やその家族に書面を交付して事前に説明を行い、同意(署名)を得ることも必要です。

手続きの面では、技能実習計画の認定を申請する前に、公益社団法人国際厚生事業団から適合確認書の交付を受ける流れになります。訪問系サービスでの受け入れを検討する際は、必要な要件や申請手順をあらかじめ整理しておくとスムーズです。

関連記事
外国人訪問介護の実施条件とは?対象サービス・施設や適合確認申請も解説

夜勤を任せられるのはいつからか

技能実習生に夜勤業務を任せられる時期は、業界のガイドラインにおいて「2年目以降とすること」が努力義務として定められています。法令上、入国1年目からの夜勤自体が一律で禁止されているわけではありませんが、業務への習熟度を考慮し、実務上は2年目以降からシフトへ組み込む運用が推奨されます。

また、夜勤を任せる際は配置人数に関する厳格なルールへの対応が必要です。年数を問わず技能実習生のみによる単独夜勤は認められておらず、必ず技能実習生以外の介護職員を同時に配置する複数名体制をとらなければなりません。

そのため、1年目の夜勤配置は避けることが望ましく 、2年目以降であってもサポート役となる他職員と同シフトで配置する体制を整えることが求められます。夜勤の配置基準や任せ方のルールは在留資格ごとに異なるため、自施設での基準を正しく理解したうえで現場の体制を整えることが大切です。

関連記事
特定技能「介護」は夜勤が可能!配置基準・任せるメリット・注意点を解説

参照元:厚生労働省「外国人介護人材の訪問系サービスへの従事について

\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

技能実習「介護」の固有要件

介護職種では、技能実習制度本体の要件に加えて固有要件を満たす必要があります。要件は技能実習生本人・実習実施者・監理団体の3者に分かれており、どれか1つでも欠けると受け入れができません。ここでは主な4項目を紹介します。

技能実習生に求められる日本語能力

介護職種では、技能実習生本人の日本語能力に基準が設けられています。第1号技能実習(1年目)は日本語能力試験のN4に合格している者、第2号技能実習(2年目)はN3に合格している者が要件です。なお、1年目の時点ではN3程度が望ましい水準とされており、一定の条件を満たせば、2年目にN3に届かずN4のままであっても、当分の間は2号修了時(入国後3年間)まで在留を継続できる経過的な取扱いが設けられています。

N4・N3の代替として、日本語能力試験(JLPT)との対応関係が明確にされている試験の成績でも要件を満たすことが可能です。現在認められているのは「J.TEST実用日本語検定」「日本語NAT-TEST」「介護日本語能力テスト」「国際交流基金日本語基礎テスト」の4つです。

技能実習計画の認定申請時には成績証明書等の提出が求められます。現地での試験実施頻度や合否発表の時期には限りがあるため、採用担当者は各試験の日程から逆算して選考・手続きのスケジュールを組むとスムーズです。

同等業務従事経験という職歴要件

団体監理型で受け入れる場合、技能実習生本人に「同等業務従事経験(職歴要件)」が求められます。日本で行う介護業務と同種の業務について、母国で実務経験等を有している証明が必要です。

具体的な要件としては、主に以下のいずれかに該当する方が対象となります。

  • 外国の高齢者・障害者施設や居宅等で、日常生活の世話や機能訓練、療養上の世話に従事した経験がある
  • 外国で看護課程を修了している、または看護師資格を保有している
  • 外国政府による介護士認定等を受けている

職歴要件を満たさない場合であっても、技能実習に従事させる特別な事情があると認められれば受け入れは可能です。外国の教育機関等で、介護に関連する教育課程を修了しているケースのほか、家業を継ぐなど技能実習を行う必要性を具体的に説明でき、かつ必要な訓練を受けている場合や、実習実施者・監理団体と送出国との間の技術協力上必要と認められる場合が該当します。

CHECK団体監理型とは、事業協同組合や商工会といった非営利の監理団体が外国人材を受け入れ、傘下の日本企業(実習実施者)で技能実習を実施する方式のことです。海外現地法人や取引先から直接受け入れる「企業単独型」と異なり、監理団体による各種サポートを受けられるため、介護分野を含め技能実習全体で団体監理型が9割超を占めています。

技能実習指導員に必要な資格と講習

実習実施者(受け入れ施設)側の要件として、技能実習指導員の配置が定められています。介護職種では、技能実習生5名につき1名以上の技能実習指導員を選任する必要があります。たとえば、技能実習生が10名在籍する事業所であれば、2名以上の指導員が必要です。

さらに、指導員のうち1名以上は介護福祉士の資格保持者、またはこれと同等以上の専門的知識と技術を有すると認められる者でなければなりません。看護師や准看護師のほか、介護業務に5年以上の経験があり、そのうち3年以上は介護等の業務に従事し、実務者研修を修了した職員なども対象に含まれます(申請者が技能実習指導員としての適格性を認めたものに限る)。

なお、厚生労働省は介護職種の技能実習指導員講習を実施しています。過去3年以内に受講していると、優良な実習実施者の基準で加点される仕組みです。受講は必須ではありませんが、第3号技能実習の実施や人数枠の拡大を視野に入れるなら押さえておきたいところです。

監理団体に求められる追加の要件

団体監理型で受け入れる場合、監理団体にも介護職種固有の要件が課されています。法人形態が限定されており、商工会議所や商工会、中小企業団体、職業訓練法人、公益社団法人・財団法人が対象です。このほか、介護事業の発展に寄与することを目的に含む全国的な医療・介護の事業者団体や、社会福祉連携推進法人も認められています。

体制面では、役職員に介護職として5年以上の実務経験を有する介護福祉士等がいることが求められます。これは、技能実習計画の作成指導を一定の専門性を持つ人が行えるようにするためです。

監理団体は受け入れ後もサポートを行うパートナーとなるため、介護固有の要件を満たしているかはもちろん、指導体制やサポートの充実度を踏まえて信頼できる団体を選ぶことが重要です。

関連記事
監理団体の役割と選び方とは?技能実習生受け入れの必須知識を解説

参照元:
厚生労働省「技能実習「介護」における固有要件について
公益財団法人 国際人材協力機構「外国人技能実習制度とは
外国人技能実習機構「2024年度(令和6年度) 業務統計

\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

受け入れできる施設と人数枠

自施設が対象になるかどうかは、施設の種別と常勤介護職員の人数で決まります。ここでは、対象範囲と人数枠の数え方をまとめているので、受け入れを検討する段階で事前に把握しておきましょう。

対象となる施設と事業所

技能実習を行わせる事業所は、介護等の業務が現に行われている事業所であることが条件です。具体的には、介護福祉士国家試験の受験資格要件で実務経験として認められる施設が対象になります。

たとえば、老人福祉法・介護保険法関係に基づく、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などが対象です。障害者総合支援法関係の障害者支援施設や生活介護、児童福祉法関係の障害児入所施設、病院や診療所も含まれます。

あわせて、経営が一定程度安定していることを示す要件として、事業所の開設後3年以上の経過が求められています。ただし、開設後3年未満であっても、法人の設立から3年が経過している場合や、研修・相談体制など同一法人によるサポート体制が整っている場合は受け入れが可能です。

対象外となるサービス

訪問介護をはじめとする訪問系サービスは、もともと対象外とされていました。利用者の居宅で1対1のサービスを提供することになり、技能実習生の人権擁護や適切な在留管理の観点から慎重な扱いが必要とされたためです。

ただし、2025年4月1日からは初任者研修の修了と実務経験1年以上などの条件を満たせば従事できるようになりました。小規模多機能型居宅介護などについても、訪問系サービスに従事する部分は対象から除かれる扱いになっています。対象施設やサービス種別の該当性について判断に迷う場合は、事前に監理団体や関係機関へ確認しておくと安心です。

関連記事
特定技能「介護」の受け入れ可能施設とは?要件や従事可能な業務を解説

受け入れ人数枠の数え方

人数枠は事業所単位で設定されます。基準となるのは、介護等を主たる業務として行う常勤職員、いわゆる常勤介護職員の総数です。

注意したいのは、介護等を主たる業務としない職員は、常勤であっても人数枠の算定に含められない点です。事務職員や調理職員などは基礎から外れます。また、技能実習生の総数が事業所の常勤介護職員の総数を超えることはできません

技能実習「介護」における固有要件についての引用画像

出典:厚生労働省「技能実習「介護」における固有要件について」(p.10)

常勤介護職員が20人の事業所であれば、一般の実習実施者は1号で2人まで、1号と2号を合わせて6人までとなります。優良な実習実施者と認められると枠が広がる仕組みです。

関連記事
外国人介護士の受け入れで人手不足の解消へ!雇用の現状や在留資格を解説
\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

技能実習「介護」の受け入れの流れ

技能実習「介護」の受け入れの流れのイメージ

受け入れの流れは監理団体の選定から始まり、計画の認定、講習、配属と続きます。現地の募集や面接、行政手続き、配属前の講習を含めると相応の準備期間が必要となるため、配属希望時期から逆算して早めに準備を進めましょう。

監理団体の選定から面接まで

団体監理型では、まず介護職種を取り扱える監理団体を選定します。監理団体は送出機関と連携して候補者を募集し、受入事業所は書類選考や面接を通じて採用者を決定します。

監理団体は、「介護職種の許可を受けているか」「役職員に5年以上の経験を有する介護福祉士等がいるか」を確認しておきましょう。受け入れ後も監査や訪問指導で関わり続ける相手なので、対応の丁寧さや相談のしやすさも判断材料になります。

技能実習計画の認定を申請する

採用者が決まったら、実習実施者が監理団体の指導を受けながら技能実習計画を作成し、外国人技能実習機構へ認定を申請します。技能移転の対象となる項目ごとに詳細な計画の作成が求められます。

認定を受けたあと、在留資格認定証明書の交付申請へ進みます。計画認定や在留資格の審査手続きには数ヶ月単位の時間を要するため、余裕を持ったスケジュール管理が大切です。

関連記事
技能実習計画とはどのようなもの?企業に向けて内容や審査基準を解説

入国前講習と入国後講習を実施する

介護職種では、入国後講習の内容と時間数が細かく定められています。日本語科目は240時間以上、介護の基礎を学ぶ介護導入講習は42時間以上が必要です。法的保護等に必要な情報の8時間などを含めると、総時間数は320時間程度が目安になります。

日本語科目の内訳は、総合日本語100時間、聴解20時間、読解13時間、文字27時間、発音7時間、会話27時間、作文6時間、介護の日本語40時間が標準です。入国前にN3程度以上を取得している場合は、発音・会話・作文・介護の日本語について合計80時間以上の受講で足ります。

入国前講習を行えば、入国後講習の時間数を短縮できます。各科目について所定の時間数の2分の1以上を入国前に実施した場合、入国後講習では2分の1を上限に短縮が可能です。ただし、講師要件を満たしている必要があります。

配属後に必要な報告と巡回指導

講習を終えると、雇用関係のもとで実習が始まります。実習実施者は実施状況報告などの届出を行い、監理団体は定期的な監査と訪問指導を実施します。

技能実習計画どおりに実習を続けられなくなった場合は、技能実習実施困難時届出が必要です。2024年度は全国で3万4,483件の届出があり、その9割以上が実習生都合によるものでした。こうした事態も想定し、日頃から監理団体と密に連携できるサポート体制を整えておくとよいでしょう。

介護技能実習評価試験を受ける

技能実習生が次の段階へ移行するには、介護技能実習評価試験に合格する必要があります。試験は一般社団法人シルバーサービス振興会が実施しており、実習期間が5年の場合は計3回受検することになります。

試験の区分と目標レベル

試験は初級・専門級・上級の3区分です。

初級指示の下で決められた手順に従い基本的な介護を実践できるレベル
専門級利用者の心身の状況に応じた介護を自ら一定程度実践できるレベル
上級介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき、利用者の心身の状況に応じた介護を実践できるレベル

1号から2号へ移行する際は学科と実技の両方、2号から3号へ移行する際は実技の合格が必要です。また、3号を修了する前にも到達度確認のため実技試験を受検します。

試験内容と合格基準

初級は学科が真偽法20問で60分、実技が60分です。専門級は学科が真偽法30問で60分、上級は多肢選択法50問で90分となり、実技はいずれも60分です。学科試験は専門級と上級では任意受検となり、実技試験は全区分で必須となります。

合格基準は、学科試験が得点合計の65%以上、実技試験が得点合計の60%以上です。実技は0点となった課題がないこと、すべての評価項目を実施していることも求められます。

関連記事
外国人介護人材の指導方法のポイントは?注意点や教え方のコツを解説

参照元:
厚生労働省「技能実習「介護」における固有要件について
外国人技能実習機構「技能実習実施困難時の届出
外国人技能実習機構「2024年度(令和6年度) 業務統計 3-1 受入形態別 事由別 技能実習実施困難時届出件数
一般社団法人シルバーサービス振興会「介護技能実習評価試験とは

\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

技能実習「介護」のメリットと注意点

要件を確認したうえで、次に気になるのは自施設に合った制度かどうかでしょう。技能実習には計画的に育成しやすいという利点がある一方、事務や費用の負担も生じます。自施設での導入を検討する際の判断材料として、メリットと注意点の双方を押さえておきましょう。

受け入れる側が得られるメリット

主なメリットとして挙げられるのが、腰を据えて育成できる点です。技能実習は原則として実習先を変更できないため、時間をかけて指導した人材の早期離職リスクを回避しやすくなります。1年目・3年目・5年目と到達水準が定められており、育成の道筋が制度として示されているのも特徴です。

監理団体が定期的な監査や訪問指導を担うため、書類作成や在留手続きの面で相談先を確保しやすい点も挙げられます。初めて外国人材を受け入れる施設にとっては、伴走者がいる状態で始められる安心感があるでしょう。

加えて、入国後講習で日本語240時間と介護導入講習42時間を受けたうえで配属されます。介護の基礎を学んだ状態で現場に入ってもらえるため、受け入れ初期における現場の指導負担を軽減できます。

負担になりやすい点を把握する

技能実習を受け入れるにあたっては、事務面の負担も考慮しておく必要があります。技能実習計画は技能移転の項目ごとに詳細な作成が求められ、認定後も実施状況の報告や監査への対応が欠かせません。また、監理団体へ支払う監理費が継続的に発生する点も踏まえておく必要があります。

原則として、転籍(転職)が認められていない点も注意が必要です。万が一、職場環境や業務内容と実習生との間にミスマッチが生じた場合でも安易な転籍措置がとれないため、モチベーション低下や途中離脱(帰国・失踪等)につながる恐れがあります。実際、2024年度の技能実習実施困難時届出は34,483件にのぼり、その9割以上が実習生都合でした。実習生都合の内訳を見ると、行方不明(失踪)が約22%、実習意欲の喪失・ホームシックが約18%、本国の家族都合が約18%、病気・怪我が約12%を占めています。行方不明や意欲喪失は選考段階でのミスマッチが背景にあるケースも多いため、選考段階での丁寧な面接やキャリア希望の把握が重要となります。

POINT人員配置基準(介護報酬上の算定)のルールも把握しておきましょう。技能実習生は原則として就労開始後6ヶ月経過後の算定とされていましたが、制度改定により事業所で適切な研修・安全管理体制を整えて判断を行えば配属直後からの算定が可能となりました。自施設の体制が即時算定の要件を満たしているか、事前に監理団体へ確認しておくと確実です。

特定技能と比べたときの違い

技能実習と特定技能では、制度の目的や運用方法に大きな違いが見られます。

育成に時間をかけ、自施設で指導体制を整えられるケースでは技能実習が適しているでしょう。一方で、早期に人員体制を整えたい場合や、事務負担を抑えたい場合は特定技能のほうが適していることもあります。

特定技能は専門の技能試験および日本語試験に合格した人材を受け入れる仕組みであり、あらかじめ一定の技能や知識を備えている点も技能実習と異なります。技能実習のような詳細な実習計画の作成は求められず、支援業務も登録支援機関へ委託可能です。ただし、同一分野内での転職が認められているため、定着に向けた工夫やフォローは欠かせません。

どちらかの制度が一概に優れているわけではなく、施設の状況や採用目的によって適した選択肢は変わります。自施設の体制や必要とする時期を見極めたうえで、検討を進めるとよいでしょう。

関連記事
特定技能「介護」とは?業務内容・採用メリット・受け入れ要件を解説

参照元:外国人技能実習機構「技能実習実施困難時の届出

\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

技能実習修了後のキャリアパス

技能実習は最長5年で修了となりますが、その後も日本で働き続けるキャリアパスが用意されています。受け入れた人材に長く活躍してもらうためにも、次のステップを早い段階から本人へ共有しておくとよいでしょう。

特定技能1号へ移行する

技能実習2号を良好に修了した方は、技能試験と日本語試験が免除され特定技能1号へ移行できます。試験免除は技能実習と同分野へ移行する場合に限られますが、介護職種から介護分野の特定技能へ進むケースはこれに該当するため、スムーズな移行が可能です。

移行後は、特定技能1号として通算5年の在留期間が新たに設定されます。すでに現場や業務を熟知した人材に引き続き活躍してもらえるため、受け入れ側にとっても採用・教育コストを抑えられる大きなメリットといえるでしょう。

ただし、特定技能では同一分野内での転職が認められている点に注意が必要です。移行のタイミングで処遇や今後のキャリアプランを丁寧に話し合っておくことが、配属後の定着率向上につながります。

介護福祉士の資格取得を目指す

より長期的なキャリアアップを目指す場合は、介護福祉士の国家資格取得を目指すルートも選択可能です。実務経験3年以上と実務者研修の修了を経て国家試験に合格すると、在留資格「介護」へ変更できます。

在留資格「介護」には在留期間の更新上限がなく、要件を満たせば配偶者や子供などの家族帯同も認められます。日本での長期的な就労を希望する外国人材にとって大きな魅力となるだけでなく、施設側にとっても現場の中核を担うリーダー人材を定着・育成する機会になります。

ただし、国家試験の合格には日々の業務と受験勉強の両立が必要となるため、施設側による計画的な学習支援が欠かせません。どの制度を活用し、どのようなスケジュールでステップアップを図るべきかは、自施設の体制や採用計画によって異なります。判断に迷う場合は、外国人採用に精通した専門アドバイザーへ相談しながら進めると確実です。

Leverages Global(レバレジーズグローバル)では、介護分野の受け入れ実績をもとに、ご希望に応じた人材のご紹介から資格取得支援まで一貫したサポートをご提供しています。

資格取得支援では、同じレバレジーズグループが運営する「レバウェルスクール介護」と連携しており、ふりがな付きのテキストを使用した教育支援など、外国人材をはじめ日本語に不安がある方にも寄り添いながら授業を進めることが可能です。

長期的な定着・育成を見据えた外国人介護士の採用にご興味のある方は、無料相談フォームよりお問い合わせください

関連記事
外国人が介護福祉士の資格を取得するには?最新の合格率や施設ができる支援を解説
\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

2027年からの育成就労制度への移行

技能実習制度は発展的に解消され、新たに育成就労制度が始まります。これから受け入れを検討する施設にとっては、制度の切り替え時期をどう見るかが判断の分かれ目でしょう。ここでは、押さえておきたい3つのポイントについて解説します。

技能実習の新規受け入れはいつまでか

厚生労働省は、2027年4月1日より技能実習制度を発展的に解消し、育成就労制度を施行すると公表しています。厚生労働省が公表した経過措置によると、施行日(2027年4月1日)以降は、技能実習計画の認定申請そのものが行えなくなります。また、施行日より前に技能実習計画の認定と在留資格認定証明書の交付を受けた場合でも、原則として2027年6月30日までに実習生が入国する必要があります

つまり、新規に技能実習「介護」の受け入れを始めるなら、技能実習計画の認定申請は遅くとも2027年3月31日までに済ませ、かつ実習生の入国を2027年6月30日までに完了させる必要があります。認定申請から受け入れまでにはおおむね4か月かかるほか、その前段には監理団体の選定や候補者の募集・面接、日本語能力試験の合格までの学習期間も必要です。逆算すると、これから新規で受け入れ準備を始める施設は、2026年後半までに監理団体の選定と候補者の絞り込みに着手しないと、入国期限に間に合わない可能性があります

なお、施行日以降に技能実習3号へ進むには、施行日時点で技能実習2号を1年以上行っていることが必要です。すでに技能実習生を受け入れている施設は、自施設の実習生の在留状況とあわせて確認しておくとよいでしょう。

CHECK育成就労制度は、従来の技能実習制度に代わり、人手不足分野における「人材の育成と確保」を目的として創設された新制度です。原則3年間の就労を通じて「特定技能1号」水準まで育成するキャリアパスが明確化されているほか、一定要件のもとで同一分野内での転籍(転職)も容認されています。

すでに受け入れている実習生の扱い

すでに実習を開始している技能実習生については、制度が切り替わった時点で一斉に在留資格を失うわけではありません。新制度への移行にあたっては経過措置が設けられるため、実習計画の期間を全うすることが可能です。

ただし、従来の監理団体は「監理支援機関」へと位置づけが変わり、許可基準も見直されます。介護分野は独自の上乗せ基準が定められる分野に含まれるため、契約中の監理団体が移行後も継続して対応可能か、事前に確認しておくことが大切です。

これから受け入れるなら何を選ぶか

外国人材を受け入れる施設では、技能実習・特定技能・育成就労の3制度を視野に入れて検討することになるでしょう。

すでに技能実習生を受け入れており指導体制が整っている施設の場合は、現行の技能実習枠を活用しつつ育成就労への移行に備える方法がスムーズです。一方、初めての受け入れで早期に人員を確保したい場合は、特定技能の活用が適しています。

いずれの制度を選ぶ場合でも、判断の軸となるのは自施設の指導・育成体制と、人材を必要とする時期です。自施設の状況に合った制度を見極め、計画的に準備を進めていきましょう。

関連記事
育成就労制度と特定技能制度の関係は?技能実習との違いも解説

参照元:厚生労働省「育成就労制度の施行に伴う技能実習の経過措置について

\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

技能実習「介護」に関するよくある質問

最後に、技能実習「介護」の受け入れを検討する施設から寄せられることの多い質問をまとめました。

日本語能力がN4に届かない場合はどうなりますか

技能実習1号では日本語能力試験のN4合格が要件となっているため、基準を満たさない状態での受け入れは認められません。ただし、日本語能力試験との対応関係が明示されている試験で代替することも可能です。現在認められているのは「J.TEST実用日本語検定」「日本語NAT-TEST」「介護日本語能力テスト」「国際交流基金日本語基礎テスト」の4つで、これらでN4相当の成績を修めていれば要件を満たすことができます。

関連記事
日本語能力試験(JLPT)とは?N1~N5レベルの難易度と可能な業務

技能実習指導員の講習はどこで受けられますか

介護職種の技能実習指導員講習は、厚生労働省の事業として各実施機関により実施されています。開催日程や申込方法は年度ごとに周知されるため、厚生労働省や関係機関のWebサイトで最新情報を確認しておくとスムーズです。なお、過去3年以内に指導員が本講習を受講している場合、「優良な実習実施者」の認定基準において加点対象となります。

受け入れ人数枠の常勤介護職員はどう数えますか

受け入れ人数枠の基準となる常勤介護職員は、介護を主な業務として行う常勤職員を事業所単位でカウントします。事務職員や調理職員など、介護を主な業務としない職員は、常勤であっても算定対象に含めることができません。判断に迷う職種が含まれる場合は、計画申請の前に監理団体や外国人技能実習機構へ事前に確認しておくと安心です。

自施設が対象施設に該当するか調べる方法は

対象施設かどうかの基準は、介護福祉士国家試験の受験資格において「実務経験」として認められる施設・事業に該当するかどうかです。厚生労働省の公開資料に該当する施設・事業の一覧が提示されているため、自施設のサービス種別を照らし合わせて確認してください。

関連記事
在留資格「介護」とは?ほかの3制度との違いや要件を採用視点で解説
\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

介護の人手不足を外国人材で解消するために

技能実習「介護」には、日本語能力や技能実習指導員の資格、対象施設、人数枠といった固有要件が定められています。要件が多く見えますが、裏を返せば確認すべき項目が明確であるともいえます。自施設の常勤介護職員数や施設種別をもとに、一つずつ順を追って確認を進めていきましょう。

なお、2027年4月には育成就労制度への移行が予定されています。これから受け入れを開始する場合は、技能実習・特定技能・育成就労のうち、どの制度が自施設の状況に合うのかを見極めたうえで検討を進めることが大切です。

Leverages Global(レバレジーズグローバル)は、介護分野における外国人材の採用・定着支援を強みとしており、即戦力人材のご紹介から入職後の定着に向けた支援サービスまで、一貫したサポートを行っているのが特徴です。

「どのようなサービスを受けられるのか詳しく知りたい」という方向けに、サービス紹介資料もご用意しております。受け入れ状況や手続きについて専門アドバイザーに相談をしたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

▶無料公開中!「はじめての外国人介護士採用マニュアル」を読む
▶外国人介護士の採用事例をご覧になりたい方はこちらから

\外国人採用を安心で簡単に進めませんか?/

この記事をシェアする
FacebookX
外国人採用を検討中の方におすすめ
外国人採用を検討中の方におすすめ
この資料でわかること
  • 最新の外国人採用市場の動向について
  • 日本国内の人手不足の状況
  • 外国人を採用している企業の意向
  • 採用手段の1つとして外国人採用が選ばれる理由
  • 外国人採用を安心で簡単に進める方法
必須
必須
必須
必須
任意
外国人採用ならLeverages Global
外国人採用ならLeverages Global採用支援実績21,000名以上!Leverages Globalのサービス詳細はこちらから。

外国人採用の支援実績多数!

Leverages Globalで外国人採用をもっと安心で簡単に、はじめてみませんか?

外国人採用に関することであれば、お気軽にお問い合わせください。