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外国人が介護福祉士の資格を取得するには?最新の合格率や施設ができる支援を解説

更新日:2026年8月3日

外国人が介護福祉士の資格を取得するには?最新の合格率や施設ができる支援を解説

執筆: Leverages Global編集部 (ライター)

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「外国人介護福祉士の採用を検討しているけれど、自社に合う受け入れルートが分からない」という採用責任者の方も多いのではないでしょうか。慢性的な人手不足にある介護現場において、外国人介護福祉士の雇用は課題解消につながる選択肢の一つといえます。

本記事では、外国人材が介護福祉士を目指す4つのルートや試験合格率を解説。施設側が実践すべき学習支援や活用できる補助金制度もまとめているので、ぜひお役立てください。

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この記事のまとめ

  • 外国人介護福祉士を目指す方法には実務経験、EPA、養成施設、福祉系高校の4つのルートがある
  • 外国人受験者数は年々増加しており、2026年には1万6千人を突破した一方で合格率は33.6%程度となっている
  • 試験の一部が免除される「パート合格」の導入により、外国人受験者の学習負担軽減と合格率アップが期待できる
  • 外国人材の試験合格と長期定着には、勤務時間内での学習時間の確保など施設側の手厚い支援が不可欠

外国人介護福祉士を目指して国家試験を受験する4つの方法

外国人材が日本の介護福祉士を目指して国家試験を受験する方法には、以下の4つのルートがあります。

  • 実務経験ルート
  • 介護福祉士候補者を受け入れるEPAルート
  • 留学生による介護福祉士養成施設ルート
  • 福祉系高校ルート

ここでは、それぞれのルートの特徴と違いについて見ていきましょう。

1.実務経験ルート

実務経験ルートとは、特定技能1号や技能実習などの在留資格で入国した外国人材が、日本人介護士と同じように3年以上の介護の実務経験と実務者研修を終えたのちに、国家試験の受験資格を得るルートです。日本で働きながら介護福祉士を目指す外国人材の多くがこのルートを利用しています。

2.介護福祉士候補者を受け入れるEPAルート

EPAルートとは、日本と経済連携協定(EPA)を締結しているインドネシア、フィリピン、ベトナムの3ヶ国から、日本の介護福祉士資格の取得を目指す「候補者」を受け入れるルートです。候補者となるためには、来日前にそれぞれの国で一定水準の介護教育および日本語研修の修了が要件となります。

介護レベル日本語能力の水準
インドネシア・高等教育機関(3年以上)卒業+インドネシア政府による介護士認定
・インドネシアの看護学校(3年以上)卒業
※上記のいずれか
訪日前:日本語能力試験N4程度以上
訪日後:6ヶ月間の日本語等研修
フィリピン・4年制大学卒業+フィリピン政府による介護士認定
・フィリピンの看護学校(4年/学士)卒業
※上記のいずれか
訪日前:日本語能力試験N5程度以上
訪日後:6ヶ月間の日本語等研修
ベトナム3年制または4年制の看護課程修了訪日前:日本語能力試験N3以上訪
日後:2ヶ月程度の日本語等研修

参照元:厚生労働省「経済連携協定(EPA)に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れ概要

在留資格は「特定活動(EPA介護福祉士候補者)」となり、来日後に日本の介護施設で最長4年間の実務経験を積んだのち国家試験を受験する流れです。これまでに、EPA制度で受け入れた介護福祉士候補者の国別累計は、2025年度時点でインドネシアから3,781人、フィリピンから3,304人、ベトナムから1,724人となっています。国家試験に合格したあとは、在留資格「特定活動」のまま「EPA介護福祉士」として働いたり、在留資格「介護」へ移行して働いたりすることが可能です。

万が一不合格だった場合、原則として帰国しなければなりませんが、特例として1年間の滞在・就労期間の延長と国家試験の再受験が認められています。また、特定技能「介護」へ移行して引き続き日本の介護現場で就労できる選択肢があることも特徴です。

3.留学生による介護福祉士養成施設ルート

介護福祉士養成施設ルートとは、日本の専門学校や大学などの介護福祉士養成施設で2年以上介護の技能・知識を学び、卒業後に国家試験を受験するルートです。外国人が養成施設へ入学する際は、日本語能力試験(JLPT)N2相当以上の高い日本語力が求められます。そのため、まずは日本語学校へ入学するために来日し、1~2年ほど日本語を学んだあとに介護福祉士養成施設へ入学する流れが一般的です。試験に合格すると在留資格「介護」を取得でき、日本の介護施設などで介護福祉士として働けます。

4.福祉系高校ルート

福祉系高校ルートとは、文部科学大臣及び厚生労働大臣が指定する福祉系高校において、介護に必要な知識・技能を習得したのちに国家試験を受験するルートです。在留資格「留学」で来日する外国人高校生や、在留資格「家族滞在」で日本に住む外国人などが主な対象となります。なお、高校の区分や入学年度によって資格取得までに求められる要件が異なる点に注意が必要です。

参照元: 厚生労働省「外国人介護人材の受入れについて 厚生労働省「インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについて 公益社団法人国際厚生事業団「EPA制度の概要 厚生労働省「介護福祉士養成施設を卒業して介護等の業務に従事する留学生の取扱いについて

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外国人が介護福祉士資格を取得するメリットとは?

外国人が介護福祉士資格を取得する大きなメリットは、日本で長期間にわたって働き続けられることです。

特定技能2号には介護分野が存在しないため、技能実習から特定技能1号を経ても、在留期限は通算最長10年となります。一方、介護福祉士資格を取得して在留資格「介護」へ移行すると、在留期間の更新回数に上限がなくなり、即戦力としてだけでなく長期的なコア人材として半永久的に日本での就労が可能です。

また、在留資格「介護」では母国に住む家族を呼び寄せられるため、日本を本格的な活動拠点に据える際にも役立ちます。施設側にとっても、自社で長く働いてくれる人材の確保・定着に直結するという点がメリットといえるでしょう。

POINT
在留資格「介護」を取得して引き続き日本に在留すると、永住権申請の要件を満たしやすくなります。永住権を取得することで職業や業種の制限なくなり、日本人と同じように自由に働けるようになるため、理想のキャリアプランの幅がより広がるでしょう。
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外国人の介護福祉士国家試験の合格率

介護福祉士の試験は年1回実施されており、2026年1月に実施された第38回介護福祉士国家試験では、日本人を含む全体の受験者数7万8,469人に対し合格者は5万4,987人。合格率は70.1%という結果でした。

以下で、外国人受験者の資格別合格率を紹介します。

【在留資格別】外国人受験者の合格率

2026年1月に実施された第38回介護福祉士国家試験における外国人受験者の合格率は、在留資格別と全体でそれぞれ以下のとおりです。

受験者数合格者数合格率前回合格率
特定技能1号1万406人3,435人33.00%33.30%
技能実習517人227人43.90%32.30%
EPA介護福祉士候補者1,196人380人31.80%37.90%
留学生4,461人1,540人34.50%35.10%
全体(外国人受験者のみ)1万6,580人5,582人33.60%34.60%

参照元:厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」「第38回介護福祉士国家試験における経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者の試験結果」「第38回介護福祉士国家試験 養成施設等別合格率(p.30)」「第37回介護福祉士国家試験 養成施設等別合格率(p.33)

このうち、EPA介護福祉士候補者の初受験者数は529人で合格率は44.8%、再受験者数は667人で合格率は21.4%でした。EPAの国別で見ると、訪日前日本語研修が12ヶ月間と最も長いベトナム出身候補者の合格率が77.4%で、ほか2国に比べて高い数値を示しています。

試験問題には専門用語が多く含まれているほか、日本語の長文読解や微妙なニュアンスの理解などの難しさから、外国人材にとって介護福祉士国家試験の合格ハードルは依然として高い傾向にあるのが現状です。

CHECK
「言葉の壁」を考慮した特例措置として、外国人または日本に帰化した受験者は、所定の申請により全ての漢字にふりがなが振られた試験用紙が配布され、試験時間も日本人の1.5倍に延長されます。なお、EPA介護福祉士候補者はこの対応を行うようあらかじめ定められているめ、本人による申請は不要です。

2025年度から導入された「パート合格」とは?

介護需要の急速な高まりを受けて、国家試験に向けた学習の取り組みやすさと受験者の利便性を重視し、2025年度(第38回試験)から試験科目をA・B・Cの3パートに分割する「パート合格」が導入されました。厚生労働省が定める「パート合格」の定義は、以下のとおりです。

  • パート合格(合格パートの受験免除)とは、国家試験の科目を3パートに分割し、一定の合格水準に達したパートについて、一定期間、当該パートの受験を免除するもの

出典元:厚生労働省「介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について(p.2)

「パート合格」が導入された第38回試験では、Aパート合格者3,935人、Bパート合格者1,509人、Cパート合格者6,181人という結果が公表されています。 これらの合格者たちは、受験年の翌々年までを有効期限として合格基準に達したパートの受験が免除される仕組みです。そのため、次の試験では不合格パートの対策に集中でき、外国人材を含む全ての受験者の学習負担軽減と合格率アップが期待されています。

参照元: 厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について 公益財団法人社会福祉振興・試験センター「外国籍の方の受験について 厚生労働省「ページ7:介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について

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外国人介護福祉士の試験合格に向けて施設側が行える支援

介護福祉士を目指す外国人材のなかには、働きながら試験勉強を行う人も一定数存在します。外国人材が故郷から遠く離れた地で、専門知識や慣れない言語を用いる試験に合格するためには、受け入れ施設による資格取得に向けた学習支援が欠かせません。

ここでは、外国人介護福祉士の試験合格に向けて施設側が行える支援の一例について紹介します。

日本語教育や学習機会のサポート

試験に合格するためには、基礎的な日本語力とあわせて介護分野に特化した日本語力の強化が不可欠です。また、過去の受験経験の有無によっても合格率に影響が出やすいため、再受験者に対しても計画的かつ継続的なアプローチが必要となります。

具体的には、勤務時間内での学習時間の確保や日本人スタッフによる専門用語(声かけや介護独特の表現)のフォロー、教材の提供および教材費の負担などです。状況に応じて、専門家や登録支援機関による教育プログラムも活用し、組織全体で外国人材の国家試験対策に向けた計画的なサポートを行うことが人材の定着にもつながります。

自治体の補助金制度や学習支援事業の活用

自治体によっては、外国人材が介護福祉士の資格取得を目指す際に必要な教材費や外部講習への参加費用に対して、独自の補助金制度を設けているところもあります。たとえば、東京都福祉局の「外国人介護従事者受入れ環境整備等事業」は、EPAに基づく外国人介護福祉士候補者の受け入れ施設を対象としたものです。施設として、候補者が国家資格を取得するための研修や日本語学習機会などを企画・実施すると、それらに要した経費の一部を補助してもらえるケースがあります。

費用負担を抑えながら外国人材が集中して取り組める学習環境を整備するためにも、自社が所在する自治体の制度や学習支援事業を調べてみることが大切です。

なお、レバレジーズグローバルでは、介護職に特化した日本人の求人・転職支援サービス「レバウェル介護」が運営する「レバウェルスクール介護」と連携し、外国人材向けにふりがな付きテキストを使用した教育支援を行っています。弊社がご支援する特定技能外国人の介護福祉士国家試験の合格率は全国平均33.0%を上回る40%代となっており、入職後のフォローアップ体制も充実しています。

サービスについてご興味のある方は、こちらから無料でご覧いただくことが可能です。専門アドバイザーへの無料相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

参照元:東京都福祉局「外国人介護従事者受入れ環境整備等事業

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外国人が介護福祉士試験を不合格になった場合はどうなる?

外国人材を受け入れる介護施設の担当者のなかには、「もし外国人が国家試験で不合格になったらどうなる?」と気になる方もいるでしょう。ここでは、万が一不合格になった場合の在留資格別のケースについて解説します。

技能実習生の場合

技能実習生の場合、在留期間が残っていれば翌年に再受験することが可能です。また、実習期間の満了間近であっても、一定の実務経験や技能水準といった条件を満たすことで特定技能1号への移行が認められます。この制度を活用すれば、介護現場での就労を継続しながら再受験に向けた準備を並行して進められるでしょう。

特定技能外国人の場合

特定技能外国人が再受験も含めて不合格となった場合は、原則として母国へ帰国することになります。先述したように、特定技能2号において介護分野は対象外です。そのため、在留期間内に介護福祉士国家試験に合格して在留資格「介護」へ移行できなければ、在留期限をもって日本での活動は終了となります。

EPA介護福祉士候補者の場合

EPA介護福祉士候補者が不合格となった場合も、原則として帰国しなければなりません。ただし、以下の全ての条件を満たすことで、1年間の滞在期間延長と再受験が認められます

  1. 追加の滞在期間における就労や研修が受け入れ機関との雇用契約に基づいて行われること
  2. 候補者本人から「次回の国家試験合格に向けて精励する」という意思表明がされていること
  3. 候補者が次回の国家試験合格を目指すために、受け入れ機関による研修改善計画が作成されていること
  4. 受け入れ機関が次回の国家試験合格に向けた受け入れ体制を確保するとともに、上記計画に基づいた適切な研修を実施するという意思表明がされていること
  5. 前回の国家試験の得点が一定水準以上であること

また、EPA介護福祉士候補者として4年間、適切に就労・研修に従事したと認められる外国人材については、技能試験及び日本語能力試験を免除のうえ特定技能「介護」への移行申請が可能です。在留資格を変更することで、さらに最長5年にわたって介護現場での就労を続けながら介護福祉士の資格取得を目指せます。

介護福祉士養成施設修了者の場合

厚生労働省の「社会福祉法等の一部を改正する法律案の概要(p.12)」によると、介護福祉士養成施設卒業者には、卒業後5年間は国家試験に合格しなくても介護福祉士の資格を保持できる経過措置があります。さらに、その5年間に介護等の業務へ継続的に従事していれば、6年目以降も引き続き資格を保持できます。

2026年度までの卒業生はこの両方の経過措置が適用されるため、5年間継続して勤務すれば国家試験に不合格でも6年目以降の就労を継続できます。一方、2027年度から2031年度までの卒業生は「卒業後5年間の資格取得」のみが適用されるため、5年以内に国家試験へ合格できなければ、6年目以降は介護福祉士としての資格を失うことになるため注意が必要です。

参照元: 厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について 厚生労働省「外国人介護人材の受入れについて 厚生労働省「【概要】社会福祉法等の一部を改正する法律案

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外国人介護福祉士に関するよくある質問

ここでは、外国人介護福祉士に関するよくある質問について回答していきます。

「准介護福祉士」とは何ですか?外国人だけの資格ですか?

准介護福祉士とは、介護福祉士養成施設を卒業した者のうち、介護福祉士ではない者に与えられていた、介護福祉士とは別の資格です。国籍を問わず取得しうる制度ですが、もともとは2007年の日フィリピン経済連携協定(EPA)締結時に、フィリピンの「就学コース」候補者について養成施設卒業のみで資格を取得できるとした合意を維持するために創設された経緯があります。

なお、2026年の法改正により准介護福祉士資格は廃止が決定しており、2027年4月の施行以降は新たに取得することができなくなります。既に准介護福祉士の登録を受けている人については、資格を保持する経過措置が設けられる見込みです。

参照元:厚生労働省「【概要】社会福祉法等の一部を改正する法律案

介護福祉士国家試験の実技試験が免除になる要件は?

以前の介護福祉士国家試験では「筆記試験」と「実技試験」が行われていましたが、2024年度の第37回試験から実技試験が廃止となり、現在は筆記試験のみとなっています。満たすべき受験資格に実務経験や研修・カリキュラムの修了が組み込まれているため、受験者の大半が実技の免除対象となっていることが大きな理由です。制度の見直しにより現在の試験は筆記試験のみのため、外国人材も集中して取り組みやすいといえるでしょう。

参照元: 厚生労働省「第33回社会保障審議会福祉部会 資料 厚生労働省「ページ5:介護福祉士の資格取得方法

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まとめ

外国人材が日本の介護福祉士資格を取得することは、在留期間に上限のない在留資格「介護」への移行に伴い、キャリア面・生活面の両方で大きなメリットがあります。企業側にとっても、外国人材がより安定的かつ長期間にわたって活躍してくれる可能性に期待できるでしょう。

一方で、専門用語や細かい言語の壁により、外国人材の国家試験合格ハードルは依然として高い傾向です。2025年度から導入された「パート合格」や、外国人向けの試験時の特例措置を活用しつつ、受け入れ施設全体で積極的な学習支援を行うことが合格のカギとなります。

「Leverages Global(レバレジーズグローバル)」では、介護分野における外国人材の採用・定着支援を強みとしており、即戦力人材のご紹介から入職後の定着に向けた支援サービスまで、一貫したサポートを行っているのが特徴です。

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