
執筆: Leverages Global編集部 (ライター)
看護助手の採用難により、看護師の負担増が課題となっていた医療法人社団青山会 青木病院。その状況を打開すべく、同院では昨年度よりミャンマーからの特定技能人材の受入れを開始しました。初めての外国人雇用に対する不安や文化の違いへの戸惑いがありながらも、全職員への丁寧な情報共有と一人ひとりと向き合う姿勢により、現在では外国人スタッフから「知人を紹介したい」と言われるほど働きやすい環境を実現しています。
今回は、青木病院看護部の小畑様に、外国人採用を始めた背景や受け入れ時の工夫、今後の展望について伺いました。

目次
お話を伺った方

医療法人社団青山会 青木病院/看護部長
小畑様
課題
- 看護助手の採用が難しく、看護師への業務負担が増大していた
- 初めての外国人採用にあたり、既存職員の受入れ態勢や、日本語の細かいニュアンスが伝わるかといった不安があった
効果
- レバレジーズグローバルによるビザの申請から住居手配までの一貫したサポートにより、現場の負担を抑えて採用を開始できた
- 外国人職員の明るさや働きぶりが現場に溶け込み、外国人スタッフ自ら「友人を紹介したい」と言うほどの良好な職場環境が構築された
採用業務の負担を最小限に。一気通貫の手厚いサポートが導入の決め手
ーー外国人雇用の検討を始めたきっかけや背景から教えてください。
一番の理由は、看護助手が少なくなってしまったことです。看護助手は病院にとって非常に重要な役割を担っていますが、青木病院に限らずどこも人手不足に陥っていると聞いています。看護助手が不足すると、その分の業務を看護師がカバーしなければならず、看護師の大きな負担になります。
そこで昨年、「外国人スタッフを採用してはどうか」と会議で話し合い承認されたため、本格的に外国人採用を始めました。現場の看護師たちも大変さを痛烈に感じていたため、外国人スタッフを入れることには賛成する声が多数でした。
ーー採用する国籍を絞った理由は何でしょうか?
異なる文化をもつ複数の国から人材を集めると、対応が難しくなりそうだと考えたため、まずは一つの国に絞った方が良いと判断しました。事前の調査の結果、ミャンマーは宗教上の制約(お祈りの場所や時間の確保など)が少なく、素直で誠実な国民性だと聞いたため、最初はミャンマーの方を採用することに決めました。
ーー弊サービスを導入した決め手は?
自分たちの病院の中だけで一から外国人採用を始めるのは、時間と人材が大きく割かれてしまう懸念があります。ただでさえ人材不足の中で、採用や手続きに人員を割くのは困難です。また、自前で外国人採用を行っている他の施設の話を聞くと、「予期しない手続きが発生して一から調べ直すなど大変だ」という苦労も耳にしていました。
そのため、ビザの申請から入職の手配まで、全てを一括してやってくれる手厚いサポート体制がある方が良いと考えました。その点に焦点を当ててレバレジーズグローバルにお願いした結果、こちらの負担はかなり軽減され大変助かっています。
受け入れ前の不安を払拭する、全職員への「文化共有」と歩み寄り
ーー実際に受け入れを進めるにあたり、どのような準備をしましたか?
初めての外国人雇用だったので、「日本人の既存スタッフがスムーズに受け入れてくれるか」と「日本語能力」が心配でした。入職後の文化の違いによるトラブルを防ぐため、まずは全スタッフに向けてミャンマーの文化や性質を事前にしっかりと伝え、理解してもらう場を設けました。
また、面接時に「難しい漢字や患者さんの名前が読めない」という方もいたため、オリエンテーションで渡す資料や難しい漢字にはすべてふりがなを振るように徹底しました。翻訳した資料を用意するのではなく、ふりがなを振る対応で現在は問題なく進められています。
ーー外国人職員の方々の実際の働きぶりについて教えてください。
現在は11名の方に働いていただいており、今後さらに5〜6名が新たに入職してくる予定です。主に排泄介助や食事介助、入浴介助、洗面などをお願いしています。日本特有の「言わなくても雰囲気を察して理解してもらう」といった細かいニュアンスが現場で伝わるかが懸念点でしたが、彼女たちの明るさや笑顔のおかげで患者様とうまくコミュニケーションが取れており、大きなトラブルもなく非常にスムーズに進んでいます。接遇面でもしっかり受け入れてもらえており、現場からは「とても真面目にやってくれている」と外国人スタッフを高く評価する声を聞いています。
ーー外国人スタッフと働く中で、印象的だったエピソードを教えてください。
ある時、日本人の看護助手がみんなのいる場所でミャンマーのスタッフに対し、大きな声で厳しい指導をしてしまったことがありました。ミャンマーには人前で指導されたり、大きい声で注意されたりする文化がなく、とてもびっくりしてしまったのです。
この出来事を機に全スタッフへ「注意をする時はみんなの前ではなく、個別に呼んで伝えるようにしよう」と改めて共有しました。みんなの前で大きな声で注意されて嫌な思いをするのは日本人であっても同じです。医療現場としての厳しさは持ちつつも、お互いの文化を理解し、歩み寄りながらバランスを取っていくことが大切だと感じました。
安心して長く働ける環境へ。生活面のサポートと今後の「介護福祉士」取得支援
ーー定着に向けて、何か対応していることはありますか?
定着に関しては課題はなく、むしろミャンマーのスタッフたちから「とても働きやすい」「日本にいる自分の友達をぜひ紹介したい」と言ってくれる方が増えてきているんです。紹介したくなるほど満足してくれているというのは本当に嬉しいことです。
理由を聞くと、「職員が気持ちよく、優しく接して仕事を教えてくれるから」と言ってくれます。病院として特別なルールを定めたわけではありませんが、最初にミャンマーという国の文化をしっかりと共有したことが大きかったのだと思います。加えて、レバレジーズグローバルが定期的にスタッフと個人面談を行って、課題や思いを随時共有してくれるのも定着の大きな助けになっています。
ーー外国人スタッフの今後のキャリアに関する課題について教えてください。
今後のキャリアパスとして、介護福祉士の国家資格を取得することを目的に来ている方が多いため、「資格を取るためのサポートをしてほしい」という意見をもらうことが多いです。 そのため、試験や研修にかかる費用をどうサポートしていくかが目下の課題であり、検討を進めているところですね。長く継続して働いてもらうためには、日本人・ミャンマー人に関係なく、資格を持っていれば平等に手当が支給されるような制度を今後しっかりと構築していかなければならないと考えています。
ーー最後に、外国人雇用を検討している企業様へメッセージをお願いいたします。
私たちも、最初は「どんな人が来るのか」「トラブルなくやっていけるのか」と非常に心配でした。しかし、実際に面接をして人物を見てみると皆さんとても素直で、入職後の働きぶりも大変素晴らしいものでした。外国人採用に二の足を踏んでいる企業があるのであれば、恐れずにチャレンジしてみてほしいと思います。
2024年10月に特定技能として来日し、2026年4月に青木病院へ入職した、ミャンマー出身のSAUNG WADDY KHIN(サウン・ワディ・キン)さん。日本で働くことを選んだ理由や、現在の仕事、今後の目標について伺いました。
お話を伺った方

SAUNG WADDY KHINさん
日本人はゴミ捨てなどのルールや時間を守ると聞いており、そんな国で働いてみたいと思いました。日本の綺麗な観光地や美味しい食べ物にも興味がありました。前職の特別養護老人ホームでの経験を活かし、精神科病棟で就業してみたいと思い、青木病院に入職しました。
現在は、主におむつ交換や入浴介助、移動・移乗介助を行っています。患者様が日常生活を送るためのサポートや、看護師さんの手伝いもしています。以前働いていた施設より患者様とコミュニケーションをとることができ、声をかけると反応してくださるのが嬉しく、やりがいにつながっています。
病院の皆様が「外国人」としてではなく、日本人スタッフと同じように接してくださることもとてもありがたいです。ミーティングで意見を聞いてくれたり、アドバイスをくれたりと、相談しやすい環境をつくってくださるところがとても好きです。休日は、ミャンマーの友達とご飯を食べたり川に遊びに行ったり、日本人の看護師さんとテニスやバスケットボールをして過ごすこともあります。
特定技能の5年の間に頑張って、介護福祉士を取得したいです。そして、この病院で長く働き、将来的にはリーダー業務にも挑戦し、みんなにとってやりやすく安全な方法を考えていきたいです。
初めての外国人雇用において、青木病院様が成功を収めた要因は、「国籍という枠組みを取り払い、一人の人間として向き合う姿勢」と「相手の文化を知ろうとする事前の準備」にありました。
人前で注意されたことに戸惑うミャンマー人スタッフに対し、それを「文化の違い」として受け止め、日本人スタッフの指導方法そのものを見直すきっかけにしたエピソードは非常に印象的です。そうした歩み寄りが、外国人スタッフからの「友達を紹介したい」という声に直結しているのだと感じました。
Leverages Global(レバレジーズグローバル)では、医療・介護分野における即戦力人材のご紹介から、ビザ申請、入職後の定着に向けた支援まで、一気通貫でサポートしております。在留資格や職種など、各企業様のご要望に応じた柔軟な対応が可能です。外国人採用を検討される際は、ぜひお気軽にLeverages Globalまでお問い合わせください。
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※本記事の内容は、取材実施時点(2026年7月16日)での情報となります。

- ・最新の外国人採用市場の動向について
- ・日本国内の人手不足の状況
- ・外国人を採用している企業の意向
- ・採用手段の1つとして外国人採用が選ばれる理由
- ・外国人採用を安心で簡単に進める方法













