執筆: Leverages Global編集部 (ライター)
特定技能の外国人材を採用したものの、義務的支援を自社だけで回すのは難しいと感じていませんか。登録支援機関ランキングを検索しても、掲載社数や順位が記事ごとに違い、かえって迷ってしまう方も多いはずです。実は国が公表しているのは登録簿だけで、公的な序列はありません。
本記事では、登録支援機関一覧から候補を探す手順と、失敗しない選び方の比較軸を整理しました。費用相場もあわせてご紹介します。
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目次
この記事のまとめ
- 登録支援機関ランキングに公的な序列はなく、国が公表している一次情報は登録簿だけである
- 登録支援機関は2026年8月20日時点で1万1,556件あり、候補の絞り込みが欠かせない
- 特定技能の登録支援機関一覧は出入国在留管理庁の登録簿で調べ、登録番号と公式サイトで裏取りする
- 登録支援機関を選定する際は月額費用だけでなく年間総額で比較し、対応言語や2027年の新要件への対応力も考慮する
登録支援機関ランキングに公的な序列はない
国や公的機関が登録支援機関に順位をつけて公表している事実はありません。
検索結果に並ぶランキング記事は、各社が独自の基準でまとめたものです。基準そのものが記事ごとに異なるため、掲載社数も順位も一致しません。とはいえ、比較記事がまったく役に立たないわけではないでしょう。見方さえ押さえておけば、候補を広げる材料として活用できます。
ここでは、国が公表している情報の範囲と、比較記事を読むときに確認したい3つのポイントをご紹介します。
国が公表しているのは登録簿のみ
出入国在留管理庁が公表しているのは「登録支援機関登録簿」という一覧表だけです。ここに載っているのは、登録番号や名称、所在地、対応可能言語、支援を行う事業所といった事実情報のみで、支援実績や料金、支援の質を示す項目はありません。
登録簿に載っているという事実が意味するのは、出入国在留管理庁長官の登録を受けたという一点です。登録は一定の要件を満たしたことを示す登録手続であり、優劣の評価ではないと理解しておくと、比較記事との距離の取り方が見えてきます。
なお、登録件数は年々増えており、2026年8月20日時点で1万1,556件が登録されています。これだけの数から自社に合う1社を選ぶ以上、何らかの絞り込み基準を持つことが大切です。
比較記事のランキングの読み方
比較記事を読むときは順位そのものではなく、順位のつけ方に目を向けてみてください。確認したいのは次の3点です。
- 掲載基準:何を評価して順位をつけたのかが明記されているか
- 運営元:記事を書いている会社自身が登録支援機関ではないか
- 更新日:登録状況や制度改正が反映された時期はいつか
掲載基準が書かれていない記事は、順位の根拠をたどれません。運営元が登録支援機関である場合、自社が上位に配置されている可能性も考えられます。どちらも記事の価値を否定するものではありませんが、順位を鵜呑みにせず、候補リストの入り口として使うのが現実的でしょう。
また、更新日の確認も欠かせません。特定技能制度は改正が続いており、掲載企業の登録が更新されていないケースもあり得ます。最終的な確認は、出入国在留管理庁が公表している「登録支援機関登録簿」で行いましょう。

特定技能とは?制度の仕組みや技能実習との違いをわかりやすく解説
参照元:出入国在留管理庁「登録支援機関(Registered Support Organization)」
登録支援機関に委託できる支援の範囲
登録支援機関に委託できるのは、特定技能1号の外国人材に対して受入れ企業が実施すべき支援業務です。委託できる範囲を把握しておくと、各社の提案を同じ土俵で比べられるようになります。
ここでは、義務的支援と任意的支援の違い、そして自社支援と委託のどちらを選ぶかの判断基準を整理します。
義務的支援10項目は委託できる
特定技能1号の外国人材を受け入れる企業は「1号特定技能外国人支援計画」を作成し、計画にもとづいて支援を実施する義務があります。この計画に定められた10項目が義務的支援で、全部または一部を登録支援機関に委託できます。
義務的支援には、以下の10項目が含まれます。
- 事前ガイダンスの実施
- 出入国する際の送迎
- 住居の確保や生活に必要な契約のサポート
- 生活オリエンテーションの実施
- 公的手続等への同行
- 日本語学習の機会の提供
- 相談または苦情への対応
- 日本人との交流促進
- 転職支援(受入れ企業の都合で契約を解除する場合)
- 定期的な面談と行政機関への通報
このうち定期的な面談は、外国人材本人と監督者のそれぞれに対して3か月に1回以上の実施が求められます。後述する定期届出の頻度とは別のルールなので、混同しないよう注意してください。
任意的支援は機関ごとに差が出る
任意的支援とは、義務的支援には含まれないものの、必要に応じて実施される支援を指します。法令で定められていない領域だからこそ、機関ごとの差がはっきり出るところです。
具体的には、資格取得に向けた学習支援や日本語能力の向上を目的とした継続的な研修、母国の家族との連絡調整、地域行事への参加サポートなどが挙げられます。義務的支援のみをこなす機関と任意的支援まで踏み込む機関とでは、外国人材の定着率が変わる場合があります。
見積もりを比べるときは、月額に含まれるのが義務的支援だけなのか、任意的支援まで含むのかを必ず確認してください。同じ金額に見えても、実際に受けられるサポートの中身は大きく異なります。
自社支援と委託の判断基準
支援業務は自社で実施することもでき、要件を満たせば委託は不要です。判断の分かれ目になるのが、支援体制を社内に確保できるかどうかです。
自社支援を選ぶには支援責任者と支援担当者を選任し、過去2年間に中長期在留者の生活相談業務に従事した経験を持つ人材を配置するなどの基準を満たす必要があります。加えて、外国人材が理解できる言語での対応体制も求められます。
要件を満たす人材が社内にいない場合や受入れ人数が少なく専任者を置きづらい場合は、委託をすることになります。まずは自社の体制を整理したうえで、どこまでを外部に任せるかを決めていきましょう。

登録支援機関の役割とは?特定技能制度との関係や要件を解説
参照元:
出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」
出入国在留管理庁「特定技能運用要領」
登録支援機関一覧から候補を探す手順
外国人材の登録支援機関一覧を探しているなら、比較記事よりも先に見るべき情報源があります。出入国在留管理庁が公開している登録支援機関登録簿です。
ここでは、登録支援機関登録簿から候補を絞り込む手順と、絞り込んだ候補を裏取りする方法を2段階でご紹介します。
出入国在留管理庁の登録簿で絞り込む
登録支援機関登録簿は、出入国在留管理庁のWebサイトからExcel形式でダウンロードできます。全国の登録機関が1つのファイルにまとまっているため、条件での絞り込みに向いています。
実務では、次の3ステップで進めると候補を扱いやすい数まで減らせます。
- 支援を行う事業所の所在地の欄で、自社の拠点に対応できるエリアに絞る
- 対応可能言語の欄で、採用予定の外国人材の母国語に対応している機関に絞る
- 登録年月日の欄で、運営年数の目安を確認して並べ替える
ここで作ったリストが、比較検討の出発点になります。特定技能の登録支援機関一覧を自分の条件で作り直す作業ともいえるでしょう。
登録番号とホームページで裏取りする
前の手順で絞り込んだ候補について、契約前に2つの確認を行いましょう。1つ目は登録番号の照合、2つ目は各社のホームページの確認です。登録簿に載っていない支援実績や料金体系は、ここで初めて確認できます。
登録番号は、提案書や見積書に記載された番号と、最新の登録簿に載っている番号が一致するかを確かめます。登録の有効期間は5年間で、更新を受けなければ効力を失うため、古い資料の番号をそのまま信じるのは避けたいところです。
ホームページでは、支援実績の件数や対応業種、料金体系がどこまで公開されているかを見ます。情報を公開している機関ほど、契約後の説明も具体的である傾向が見られます。逆に、実績も料金も一切公開していない場合は、初回の打ち合わせで詳しく確認しておくと安心でしょう。

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参照元:出入国在留管理庁「登録支援機関(Registered Support Organization)」
登録支援機関の選び方7つの比較軸
候補が並んだら、いよいよ比較の段階です。ここでは、実務で差が出やすい7つの軸をご紹介します。すべてを満点で満たす機関を探すのではなく、自社が優先したい軸を2つか3つ決めて重みづけすると判断しやすくなります。
支援実績と業種の専門性
最初に確認したいのは、累計の支援実績と自社と同じ業種での経験です。件数の多さは体制の安定性を示す材料になりますが、それ以上に効いてくるのが業種の専門性でしょう。
たとえば、介護と製造業では現場で起きる相談の中身がまったく違います。夜勤のシフト調整に関する相談とライン作業の安全教育に関する相談では、必要な知識も対応の勘所も別物です。「自社の業種での支援実績は何件ありますか」と具体的に質問し、事例を聞かせてもらうと実態がつかめます。
対応言語と緊急時の連絡体制
対応言語は登録簿の記載だけで判断せず、実際の体制まで踏み込んで確認してください。書面上は多言語対応でも、外部の翻訳会社に都度依頼している場合、緊急時の初動が遅れることもあります。
確認したいのは、母国語で対応するスタッフがその機関に在籍しているか、平日の日中以外にも連絡がつくか、体調不良や事故が起きたときに誰がどう動くかの3点です。たとえば、ベトナム語やインドネシア語、ミャンマー語のように、採用予定の人材の母国語に直接対応できるかを見ておきましょう。
費用の内訳と年間総額
費用は月額の数字だけで比べず、年間の総額に直して比較しましょう。月額が安く見えても、支援項目ごとに個別課金される料金体系では、依頼するたびに費用が積み上がっていきます。
比較の際は、月額に何が含まれるか、追加費用が発生する条件は何かを一覧に整理してください。内訳の具体的な項目は、記事後半の「登録支援機関の費用相場と内訳」で解説します。
届出と書類作成の対応範囲
特定技能では、受入れ企業が出入国在留管理庁へ各種届出を行う義務があります。2025年4月の省令改正により、従来は四半期ごとだった定期届出が年1回に変更されました。登録支援機関が提出していた支援実施状況の届出も一本化され、受入れ企業がまとめて報告する形です。
提出期間は毎年4月1日から5月31日までです。頻度が減った一方で、1年分を正確に報告する必要が生じています。登録支援機関がどこまで書類作成を支援してくれるか、期限の管理を誰が担うかを、契約前に文書で確認しておくと安心です。

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人材紹介まで一貫して任せられるか
人材紹介と登録支援を別々の会社に分けると、採用後にトラブルが起きたときに責任の所在があいまいになりがちです。紹介元は「支援側の問題」、支援側は「紹介時のミスマッチ」と説明し、企業が板挟みになるケースもあります。
紹介から支援までを一貫して任せられる機関なら、面接時に把握した本人の希望や不安をそのまま入社後のフォローに引き継ぐことができます。窓口が1つにまとまることで、企業側のやり取りの手間も減らせるでしょう。
解約と乗り換えのしやすさ
契約前の段階では見落としやすいものの、あとから効いてくるのが解約条件です。支援内容に不満があっても、長期契約の縛りや高額な違約金があると身動きが取れなくなります。
契約書では解約予告の期間、違約金の有無、支援計画の引き継ぎ方法の3点を確認してください。委託先を変更する際に支援の空白が生じると、外国人材本人の不安につながるため、引き継ぎの段取りまで話し合っておくことをおすすめします。
2027年の新要件に対応できるか
最後の軸は、今の委託先が2027年以降も選び続けられるかという視点です。改正入管法により、2027年4月1日から登録支援機関に関するルールが変わる予定です。
詳しくは記事の後半で解説しますが、支援体制や情報公開に関する要件の厳格化されます。長く付き合う前提で選ぶのであれば、新要件を見据えた準備状況を尋ねておくと、機関ごとの姿勢の違いが見えてくるはずです。

ベトナム人を特定技能で雇用するには?企業側のメリットや注意点を徹底解説
参照元:
出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」
出入国在留管理庁「1号特定技能外国人への支援体制に係る要件の改正について(令和9年4月1日施行)」
登録支援機関の費用相場と内訳
費用は選定の重要な判断材料ですが、金額の大小だけで優劣は決まりません。何にいくら払っているのかを分けて理解しておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
ここでは、月額の支援委託費、別途発生する費用、安さだけで選んだ場合のリスクの順に整理します。
月額の支援委託費の目安
支援委託費は、特定技能外国人1人あたりの月額で設定されるのが一般的です。金額は機関によって差があり、含まれる支援の範囲と対応言語の体制によって異なります。
同じ月額でも、義務的支援10項目をすべて含むケースと、面談や通訳を別料金で計上するケースがあります。金額を比べる前に、まずは含まれる支援範囲の条件をそろえたうえで比較しましょう。
初期費用や紹介料などの別途費用
月額のほかに発生しうる費用も押さえておきましょう。代表的なものは次のとおりです。
- 人材紹介料:採用が決まった際に発生する費用。理論年収に対する料率で設定されることが多い
- 在留資格の申請サポート費:申請書類の作成支援や行政書士との連携にかかる費用
- 住居関連の費用:住居の確保や契約手続きのサポートにかかる費用
- 渡航関連の費用:海外から呼び寄せる場合の送迎や渡航手配にかかる費用
これらを月額と合算し、1人あたりの年間総額として並べたうえで比較するのが実務的です。採用人数が増えるほど差は開いていくため、複数名の採用を予定しているなら、人数を掛けた試算も用意しておくとよいでしょう。
Leverages Global(レバレジーズグローバル)では、月額の支援委託費に含まれる支援内容と、別途発生する費用の条件を、初回のご相談時にすべてお伝えしています。採用予定の人数に応じた1人あたりの年間総額も試算いたしますので、他社のお見積もりと同じ条件で並べて比べていただけます。費用感を知りたい段階でも構いませんので、専門アドバイザーへの無料相談をご利用ください。
月額の安さだけで選ぶリスク
極端に安い月額を提示する機関には理由があります。義務的支援の一部しか含まれていない、面談が書面の確認だけで済まされている、緊急時の連絡先が平日日中に限られているといったケースです。
ここで押さえておきたいのは、支援を委託しても、受入れ企業としての責任がなくなるわけではないという点です。支援が適切に実施されていなければ、出入国在留管理庁からの指導や改善命令を受けるのは企業側です。基準を満たさない状態が続けば、新たな受入れができなくなるおそれもあります。
費用を抑えたい気持ちは自然なものですが、価格と支援の中身をセットで見比べることが、結果として遠回りを避ける近道になります。

登録支援機関にかかる費用の相場・内訳は?委託のメリットや注意点も解説
大手と地域密着はどちらを選ぶべきか
登録支援機関には大手と地域密着型がありますが、どちらが優れているという話ではなく、自社の受け入れ体制に合うかどうかで決まります。
判断のヒントになるよう、それぞれが力を発揮しやすい状況を整理しました。
大手の登録支援機関が向くケース
複数の拠点で採用を進める場合や一度に複数名を受け入れる場合は、全国対応の体制を持つ機関が向いています。拠点ごとに委託先が分かれると支援の水準や報告の形式がそろわず、管理の手間が増えてしまうためです。
また、採用したい人材の国籍が複数にまたがるケースでも、対応言語の幅がある機関のほうがスムーズに対応できます。担当者が交代しても支援が止まらない体制が整っているかどうかも、規模の大きい機関を選ぶ際の確認ポイントです。
地域密着型が向くケース
単一拠点で少人数を受け入れる場合は、地域に根ざした機関の細やかさが活きてきます。訪問の頻度を上げやすく、現場の空気感まで把握したうえで支援に反映してもらえることもあるためです。
自治体ごとに異なる行政手続きや、地域の医療機関・不動産事情に慣れている点も見逃せません。ただし、対応エリアが限られるため、将来的に他県へ拠点を広げる計画があるなら、その時点で委託先の見直しが必要になる可能性も考慮しておきましょう。

技能実習と特定技能の違いとは?移行方法やメリット・デメリットを解説
介護でおすすめの登録支援機関の条件
介護分野は、特定技能のなかでも受け入れが大きく伸びている領域です。同時に、夜勤や利用者対応など現場特有の論点が多く、支援に求められる水準も高くなります。
介護施設が登録支援機関を選ぶうえで、特に確認しておきたい2つの条件をご紹介します。
夜勤と資格取得支援への対応力
介護現場では、入職からしばらく経つと夜勤への配置が検討されます。生活リズムが大きく変わる時期であり、体調面や精神面の相談が増えやすいタイミングでもあります。
夜勤に入る前後でどのようなフォローを行うのか、面談の時間帯を勤務シフトに合わせて調整できるのかを確認しておきましょう。日中の決まった時間しか対応できない体制では、夜勤者の相談を拾いきれないおそれがあります。
あわせて見ておきたいのが、介護福祉士の資格取得に向けた支援の有無です。介護福祉士の資格を取得すれば、在留資格「介護」への変更が可能になります。在留資格「介護」は更新回数に上限がないため、長く働き続けてもらえる道がひらけます。学習の機会を提供できる機関かどうかは、長期的な人材確保の観点で大きな差になります。

特定技能「介護」とは?業務内容・採用メリット・受け入れ要件を解説
介護分野の定着支援を見極める
定着支援の質は、契約前には見えにくい部分です。それでも、面談の記録をどのような形で共有してくれるか、相談内容を受けて施設側にどんな提案をしてきたかを聞けば、支援の実像はある程度つかめます。
判断材料として、離職につながりやすい場面にどう備えているかを尋ねてみるのも有効です。介護現場では、夜勤に入る時期、日本語での申し送りに壁を感じる時期、来日から1年前後で気持ちが揺れる時期に相談が増える傾向があります。こうした節目を想定した関わり方を持っている機関は、義務的支援の枠を超えて動ける体制があると考えられます。
Leverages Globalは、介護分野における特定技能人材の採用・定着支援を強みとしており、人材紹介と登録支援を一貫してお引き受けしています。書類作成のサポートから入社前のマインド研修、就労開始後の定期面談、介護福祉士の資格取得支援まで、介護現場での定着を見据えた支援をご用意しました。外国人採用に精通した専門アドバイザーが、施設の体制に合わせたご提案をいたします。サービスの内容や費用は、無料のサービス資料でご確認いただけます。

<イベントレポート>特定技能人材向け「プロフェッショナル・マインド研修」を開催 外国人材の社会人意識を高め、日本社会での円滑な活躍をサポート
登録支援機関選びでよくある3つの失敗
委託先の選定でつまずく企業には、共通するパターンがあります。あらかじめ知っておけば、契約前にトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
ここでは、実務で起こりやすい3つの失敗と、その回避策をご紹介します。
費用の安さだけで決めてしまった
よくあるのが、月額の安さを決め手にしてしまうケースです。前述のとおり安さには理由があり、契約後に足りない部分を自社で埋めることになれば、結局は担当者の時間が増えてしまいます。
回避策はシンプルで、見積もりを比べる前に「自社が任せたい支援の一覧」を作っておくことです。その一覧を各社に提示し、含まれるか含まれないかを回答してもらえば、価格の差が何によるものかが見えてきます。
対応言語が名目だけだった
登録簿の対応可能言語の欄を見て契約したものの、実際には外部の翻訳サービスを都度手配する運用だった、というケースもあります。体調不良や事故など、すぐに意思疎通が必要な場面で対応が遅れると、本人の不安が一気に大きくなります。
比較軸の段階で挙げた「その言語を話すスタッフは何名在籍していますか」という質問に、具体的な人数で答えられるかを見てください。答えが曖昧な場合は、体制が整っていない可能性を考えておいたほうがよいでしょう。
届出漏れで行政指導を受けた
委託しているから安心と考え、届出の期限管理を任せきりにした結果、提出漏れが発覚するケースです。届出の義務を負うのは受入れ企業であるため、指導を受けるのも企業側になります。
届出のスケジュールは自社でもカレンダーに登録し、登録支援機関からの提出予定日の連絡を受け取る運用にしておくと安全です。委託先と二重で管理する形にすれば、どちらかが失念しても提出漏れを防げます。

特定技能でミャンマー人を採用するには?手続き・費用・注意点を解説
2027年に変わる登録支援機関の要件
2024年6月に公布された改正入管法と、あわせて改正された関係省令により、 特定技能制度の運用は2027年4月1日から見直されます。登録支援機関の選び方にも影響する内容のため、今のうちに押さえておきましょう。
ここでは、委託先の範囲に関する変更と、登録要件の厳格化の2点をご紹介します。
支援の委託先が登録支援機関に限定
改正法には、1号特定技能外国人支援に係る委託の制限が盛り込まれています。支援業務の委託先を登録支援機関に限定する方向で整理が進められており、施行は2027年4月1日の予定です。
もし登録支援機関以外の事業者に支援の一部を任せている場合は、施行までに委託の形を見直す必要があります。自社の契約がどの形に当たるのかを、早めに確認しておくと落ち着いて対応できるでしょう。
登録支援機関の登録要件が厳格化
あわせて、登録支援機関そのものの要件も2027年4月1日施行の省令改正により厳格化されます。出入国在留管理庁から示されている主な変更点は、次のとおりです。
- 支援を行う事務所ごとに、常勤の役職員から支援責任者・支援担当者を選任する
- 支援業務に従事することができる者を支援責任者等に限定する
- 支援責任者に対し、支援能力向上のための養成講習の受講を義務付ける
- 登録支援機関が支援業務の委託を受けることができる特定技能所属機関の数は、支援担当者1人当たり10機関未満とする
- 支援担当者が支援を行うことができる1号特定技能外国人の数は、支援担当者1人当たり50人未満とする
- 支援実績や支援費等を開示する
講習の詳細や運用の細則は今後の告示などで示される見込みのため、最終的な要件は出入国在留管理庁の発表で確認してください。ただ、方向性としては情報公開と体制整備が重視される流れです。
裏を返せば、すでに支援実績や料金体系を公開し、常勤の担当者で支援体制を組んでいる機関は、施行後も安定して支援を続けられる可能性が高いといえるでしょう。委託先を選ぶ際は目先の料金だけでなく、こうした準備状況もあわせて確認することをおすすめします。
Leverages Globalは、常勤の担当者による支援体制を敷き、支援実績や費用の内訳を公開しています。本記事で挙げた7つの比較軸に自社を当てはめるとどうなるかも、ご相談の場でそのままお答えしています。2027年の新要件を見据えて委託先を検討している場合は、専門アドバイザーへの無料相談をご利用ください。

初めての外国人採用から始まった、現場の連携と受入れ体制づくり
参照元:
出入国在留管理庁「令和6年入管法等改正について」
出入国在留管理庁「1号特定技能外国人への支援体制に係る要件の改正について(令和9年4月1日施行)」
登録支援機関に関するよくある質問
最後に、登録支援機関について採用担当者からよく寄せられる質問にお答えします。
登録支援機関への委託は必須ですか
必須ではありません。支援責任者と支援担当者を選任し、要件を満たす体制を整えられれば、自社で義務的支援を実施できます。ただし、外国人材が理解できる言語での対応や、3か月に1回以上の定期面談を継続する負担は大きいため、受入れ人数や社内の体制を踏まえて判断するとよいでしょう。
登録支援機関になるには要件がありますか
登録支援機関になるには、出入国在留管理庁への登録申請が必要です。登録拒否事由に該当しないこと、支援体制が整っていることなどの基準を満たす必要があり、登録の有効期間は5年間で更新申請ができます。申請手数料は新規登録が2万8,400円、登録更新が1万1,100円です。
登録支援機関は途中で変更できますか
変更できます。委託契約を終了して新しい機関と契約する流れになります。契約終了と締結それぞれについて届出が必要です。支援に空白期間が生じないよう、引き継ぎの日程と支援計画の受け渡し方法を、新旧の機関を交えて事前に調整しておきましょう。
支援費用を外国人本人に負担させてよいですか
支援に要する費用を外国人材本人に負担させることはできません。義務的支援にかかる費用は受入れ企業が負担する決まりです。給与から差し引くといった対応も認められないため、雇用条件を説明する段階で社内の認識をそろえておくと安心です。

誠実なケアで指名も獲得。外国人採用で生まれる、新たな交流と活気
参照元:
出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」
出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」
まとめ
登録支援機関を選ぶ際はインターネット上のランキングを鵜呑みにせず、出入国在留管理庁の「登録支援機関登録簿」から自社に合う候補を自ら絞り込むことが大切です。
選定の際は月額費用だけでなく年間総額や自社業種での実績、2027年の要件厳格化への対応力まで踏まえて総合的に判断しましょう。法改正も見据えた信頼できるパートナーを選ぶことが、外国人材の安定した定着と円滑な受入れにつながります。
Leverages Globalは、特定技能外国人の紹介から登録支援機関としての定着支援まで一貫してお引き受けしています。行政書士などの専門家と連携した入社に伴う書類作成サポートも行っており、はじめて外国人採用に取り組む企業様でも安心してご利用いただけます。
なお、制度の基本から受入れの流れ、登録支援機関の選び方、実際の受入れ事例までを1冊にまとめた「特定技能制度 完全活用ガイド」を無料で配布しています。本記事で解説した選び方のポイントに加えて、制度全体を押さえられる内容です。社内で検討を進める際の資料としてもお使いいただけます。

- ・最新の外国人採用市場の動向について
- ・日本国内の人手不足の状況
- ・外国人を採用している企業の意向
- ・採用手段の1つとして外国人採用が選ばれる理由
- ・外国人採用を安心で簡単に進める方法













