
執筆: Leverages Global編集部 (ライター)
障害福祉の現場でも、人材不足は年々深刻になっています。丹沢レジデンシャルホーム様では、これまで活用してきた求人広告だけでは、必要な人材を確保しにくくなっていました。そこで、採用手段の一つとして特定技能人材の受入れを開始。初めての外国人採用では、在留資格に関する手続きだけでなく、既存職員が安心して新しい仲間を迎えられる環境づくりも必要でした。
今回は、丹沢レジデンシャルホーム様に、外国人採用に踏み出した背景や受入れ後の変化、今後の展望について伺いました。

会社名
社会福祉法人常成福祉会
丹沢レジデンシャルホーム
業種
医療、福祉(社会保険・社会福祉・介護事業)
設立
1990年
地域
神奈川県秦野市
従業員数
109名
外国人従業員数
2名
目次
お話を伺った方

丹沢レジデンシャルホーム/施設長
千葉様

丹沢レジデンシャルホーム/現場担当
桐山様
課題
- 求人広告への反応が減り、日本人職員を安定して採用しにくくなっていた
- 初めての外国人採用にあたり、在留資格の手続きや現場の受入れ体制を整える必要があった
効果
- 手続き面の支援を受けながら、初めての特定技能人材採用を進められた
- 既存職員が、相手の理解度に合わせた声かけやフォローを意識するようになった
ーー外国人採用を始めたきっかけを教えてください。
以前は、求人広告を出せば一定の反応があり、必要な人員を確保できていました。しかし、徐々に応募が集まりにくくなり、福祉業界全体で人材不足が進んでいることを強く感じています。背景には、福祉系の専門学校や大学の新卒者が減っていることもあります。実習を経て福祉の仕事に就く人も少なくなり、日本人職員の採用だけで人員を補うことが難しくなっていました。
そうしたなかで、レバレジーズグローバルから外国人職員の採用をご提案いただきました。私たちは、求人広告だけでは必要な人材を確保しにくい状況を受け、新たな選択肢として外国人採用に踏み出しました。
ーー選考時に重視したポイントを教えてください。
初めての外国人採用だったため、オンライン上のやり取りだけで採用を決めることには不安がありました。そこで、候補者本人と直接会い、仕事への考え方や人柄を確かめたうえで判断したいと考えました。
レバレジーズグローバルには、対面での面接にも対応いただいています。遠方から来てもらう負担はあるものの、実際に会って話すことで、候補者の真剣さや人となりをより具体的に把握できました。
経歴やスキルだけでなく、対面で話した際の印象や仕事への向き合い方も大切にして選考を進めた結果、「この方なら一緒に働ける」と感じられる人材に出会うことができました。
ーー弊サービスを導入した決め手を教えてください。
もともとは、日本人職員の人材紹介として、レバレジーズのサービスを利用していました。そのため、外国人採用を検討する段階でも、これまでのやり取りを踏まえて相談しやすいと感じていました。
しかし、特定技能や在留資格については、ほとんど知識がない状態からのスタートです。「次に何をすればよいのか」「この書類は何のために必要なのか」と、一つずつレバレジーズグローバルに確認しながら進められたことが助けになりました。
初めての外国人採用では、日本人採用とは異なる手続きや準備が必要になります。とくに、在留資格に関する手続きを段階ごとに相談できたことが、私たちにとって大きな支えでした。
受入れ準備と日常的なフォローで、働きやすい環境を整える
ーー受入れにあたり、どのような準備をしましたか?
受入れ前は、何を準備すればよいのか分からない状態でしたが、まずは、新しく入る職員の出身国について、人口や産業、文化などを調べ、役職者の間で共有するようにしています。職員が出身国や本人の背景に関心を持つことで、日常的な会話のきっかけをつくりたいと考えたためです。受入れ前から知ろうとする姿勢を持つことが、関係づくりの第一歩になると考えています。
また、当施設は高台にあり、バス停から坂道を移動する必要があります。遅番後に暗い道を通ることへの不安も考え、本人が自転車を購入できるようになるまで、電動アシスト自転車を貸し出すことにしました。通勤時の安全にも目を向けることが、生活面の不安を減らす一助になると考えています。
ーー外国人職員の実際の働きぶりについて教えてください。
日常の業務では、食事の誘導や利用者様への支援に関する声かけなど、基本的なやり取りは円滑にできています。明るく挨拶をし、周囲の職員とも自然に会話する姿から、現場にもなじんでいると感じます。
一方で、記録を読んだり入力したりする業務では、日本語の読み書きに時間がかかる場合があります。そのため、現場では一人ひとりの理解度に合わせ、必要に応じて時間を確保しながらフォローしています。
仕事への意欲にも大きな波は見られません。私たちは、明るい挨拶や安定した勤務姿勢を、外国人職員の大きな強みだと感じています。
ーー採用後、職場にはどのような変化がありましたか?
外国人職員の入職を機に、長く開催していなかった歓迎会を再開しました。職場の一員として迎える場をつくることで、本人にも「ここで働いていく」という実感を持ってもらえると考えたためです。
また、既存職員の間では「困っていたら手伝おう」「伝わっているか確認しよう」といった意識が以前より強まりました。とくに、記録業務や複雑な支援内容を共有する場面では、相手の理解度に合わせて伝える必要があります。外国人職員の受け入れをきっかけに、説明の仕方やフォローのあり方を見直す場面が、現場で増えました。
ーー育成面で工夫していることはありますか?
入職後は、担当の職員が付き、1年を通じて育成を行っています。救命講習や利用者支援に必要な基本研修を受けてもらいながら、まずは現場の雰囲気や業務の流れに慣れてもらう方針です。そのうえで、本人の理解度や働きぶりを見ながら、必要な研修を追加していきます。すべてを一度に任せるのではなく、できることを少しずつ増やしていくことを重視しています。
今年度から外国人職員が2名になったため、外国人職員のフォローを担当する職員も置きました。業務上の困りごとを早めに把握し、それぞれの状況に応じた支援につなげる体制を整えています。
ーー定着に向けて、今後取り組みたいことはありますか?
長く働いてもらうためには、仕事の支援だけでは十分ではありません。たとえば、母国へ一時帰国したいという希望が出た際に、どのように対応するかも考える必要があります。ただし、外国人職員だけに特別なルールを設けると、日本人職員との間に不公平感が生まれる可能性があります。そのため、外国人職員に限らず、全職員が長期休暇を取りやすい職場をどうつくるかが課題です。
今後、誰もが働き続けやすい制度や勤務体制を検討し、長期的な定着につなげていきたいと考えています。
外国人職員が長く活躍し、次の仲間を支える存在へ
ーー今後、外国人職員に期待する役割を教えてください。
今後も人材不足が続くなかで、外国人職員の力を借りる場面は増えていくと考えています。だからこそ、現在働いている職員には、将来入職する外国人職員を支える先輩やリーダーのような存在になってほしいです。
そのためには、まず「ここで長く働きたい」と思える環境をつくる必要があります。生活や資格取得など、一人ひとりが抱える課題にも目を配りながら、安心して経験を積めるように支えていく方針です。
ーー外国人雇用を検討している企業様へメッセージをお願いします。
初めての外国人採用では、制度や手続きに加え、既存職員との関係づくりにも不安を感じるものです。ただ、新しく入る方の出身国や背景を知ろうとし、職員全体で迎える姿勢を整えることで、現場の受け入れ方は変わっていきます。
実際に受け入れてみると、外国人職員の明るさや前向きな姿勢が、既存職員にとっても新たな気づきになりました。人材不足への対応としてだけでなく、日々の業務の伝え方や支援のあり方を見直す機会にもなると感じています。外国人採用では、採用後にどう関係を築いていくかまで考えることが重要だと思います。
2023年5月にインドネシアから来日し、2025年7月に丹沢レジデンシャルホームへ入職したDELLA SYAHPUTRI(デッラ シャープトリ)さん。日本で働くことを選んだ理由や、現在の仕事、今後の目標について伺いました。
お話を伺った方

DELLA SYAHPUTRIさん
今は、障害者の日常生活を支援する仕事をしています。移動介助、食事介助、入浴介助、服薬介助などが主な仕事です。先輩はとても優しく、たくさん教えてくれます。先輩と話す時間も楽しく、うれしいと感じることがあります。分からないことは先輩に聞けるので、安心して働けています。
休日は、友達に会ったり、オンラインで勉強したりして過ごします。日本語は、インドネシア人の先生とオンラインで勉強しています。これからは自分のスキルを高めて、より責任のある仕事にも挑戦したいです。将来は、介護福祉士になり、日本で長く働きたいと考えています。
丹沢レジデンシャルホーム様の取組みで印象的だったのは、制度対応だけでなく、新しく働く職員を理解しようとする姿勢を大切にしていた点です。出身国に関心を持つこと、通勤の不安に配慮すること、歓迎会を通じて組織の一員として迎えること。こうした日々の積み重ねが、働く人の安心感につながっていきます。
また、外国人職員の受入れを機に、既存職員が相手に合わせた説明やフォローを意識するようになったというお話も印象に残りました。採用後の支援を通じて、組織全体の連携を見直すことも、長期的な定着につながるのではないでしょうか。
Leverages Global(レバレジーズグローバル)では、介護分野における即戦力人材のご紹介から、入職後の定着に向けた支援まで一気通貫でサポートしています。在留資格や職種など、各企業様の状況に応じた対応が可能です。外国人採用をご検討の際は、ぜひLeverages Globalまでお問い合わせください。
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※本記事の内容は、取材実施時点(2026年6月17日)での情報となります。

- ・最新の外国人採用市場の動向について
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