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技能実習と育成就労の違いは?いつから改正?企業側のメリット・デメリット

公開日:2026年4月20日

更新日:2026年4月20日

技能実習と育成就労の違いは?いつから改正?企業側のメリット・デメリット

執筆: Leverages Global編集部 (ライター)

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技能実習から育成就労へ制度の移行が決定していますが、変更点が不明瞭な方も少なくないでしょう。育成就労では制度の目的や転籍の要件など、現行の技能実習よりも更に外国人労働者に寄り添った内容に改善されています。

この記事では、技能実習と育成就労の違いを詳しく解説。移行の時期や背景、育成就労のメリット・デメリットにも触れているので、外国人人材の採用担当者はぜひご一読ください。

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技能実習制度と育成就労制度の違いとは?

技能実習制度から育成就労制度への移行では、両制度の目的や受け入れ対象になる分野・職種などが変更されます。具体的には、以下の比較表のとおりです。

技能実習育成就労
両制度の目的技能や技術、知識を開発途上国へ移転する国際貢献継続して働いてくれる外国人の人材の育成・確保
受け入れ対象になる分野と職種91職種168作業
※令和7年3月7日時点
16分野
※特定技能と原則一致
在留資格技能実習(1号・2号・3号)育成就労
在留期間最長5年間原則3年
外国人の日本語能力の要件原則なし
※介護職は日本語能力試験N4合格または同等レベル以上
日本語能力試験N5の合格または同等レベルの講習受講
転籍本人の意向では原則不可
※やむを得ない事情を除く
本人の意向による転籍が可能
※要件あり
支援・監理における関係機関監理団体監理支援機関

これらの内容の変更点について、一つひとつ確認していきましょう。

両制度の目的

大きな部分としては、両制度が掲げる目的の違いです。技能実習制度は、日本の技術や技能を開発途上国へ移転する「国際貢献」を目的としています。

一方で、新しく創設される育成就労制度は、日本国内の労働力不足を補うのが主な目的です。外国人の人材を育成するという点においては変わらないものの、技能実習と異なり「日本で継続的に働いてくれる外国人人材の確保」を目指しています。

具体的には、育成就労の在留期間として定められた3年間で、特定技能1号の水準を満たす人材を育成するのが目標です。

受け入れ対象になる分野と職種

技能実習では、令和7年3月7日時点で91職種168作業が受け入れ対象となっていました。育成就労の受け入れ対象分野はまだ確定していないものの、特定技能制度の16分野と原則一致させる方針になっています。 特定技能として認定されている分野は「特定産業分野」と呼ばれ、介護やビルクリーニング、建設などの仕事が対象です。

ただし、特定技能の受け入れ対象分野でも国内での育成になじまないものについては、育成就労の対象外となります。施行日までに受け入れ対象分野の詳細が公表される予定のため、続報に注目しておきましょう。

在留資格

制度が移行することで、在留資格も変更になります。従来の技能実習制度では、「技能実習1号・2号・3号」の3種類の在留資格に分かれていました。しかし、育成就労制度では在留資格は「育成就労」の1種類のみとなります

在留期間

技能実習での在留期間は最長で5年に制限されており、その後は母国へ技術を寄与するために帰国するのが前提です。一方で、育成就労制度の目標は前述したとおり「特定技能1号の水準を満たす人材育成」のため、3年間の育成を経たのち特定技能への移行を想定されています

受け入れ対象も特定技能と同一の分野に設定されるため、これまでよりもスムーズな移行が可能でしょう。育成就労を経て特定技能を取得した外国人は、引き続き日本で働けます

外国人の日本語能力の要件

従来の制度では、特定の職種を除いて就労開始時に外国人の日本語能力は原則として問われません。しかし、育成就労制度へ移行後は就労開始までに日本語能力試験N5の合格、またはこれに相当するレベルの日本語講習を受講する必要があります

転籍

本人の意向による転籍が認められなかった技能実習制度と異なり、育成就労制度では一定の条件下で本人の意向による転籍が可能です。また、「やむを得ない事情での転籍」の範囲拡大や内容の明確化、手続きの柔軟化なども行われます。

支援・監理における関係機関

育成就労制度では、これまでの「監理団体」が「監理支援機関」へ改められる予定です。監理支援機関としての独立性・中立性をより強化するため、事業を行うには複数の条件を満たしたうえで許可が必要になります。

参照元:出入国在留管理庁「育成就労制度・特定技能制度Q&A

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技能実習制度から育成就労制度に移行する背景

今回の制度移行は、技能実習制度の課題を解消するために行われるものです。以下で、移行の背景を詳しく解説します。

制度の目的と実態に差異がある

技能実習制度が目指すゴールは、開発途上国の外国人に日本の技術や知識を持ち帰ってもらう「国際貢献」です。しかし、ふたを開けてみると安価な給料で技能実習生を国内の労働力として確保しているという実態があります

こうした目的と実態の差異が国際的に問題視され、抜本的な見直しが実施されました。

技能実習生の立場が弱い

劣悪な労働環境や職場でのハラスメントなど、技能実習生の立場が弱く、人権が保護されていない点も社会問題の一つです。制度の移行によって、外国人が安心して働けるような労働環境の確保とより適切な支援を目指しています。

実習修了後のキャリアが不明瞭

本来であれば、技能実習生は学んだことを活かして母国で就職し活躍するのが理想です。しかし、帰国しても日本で得た技能を活かせる仕事に就ける保証はなく、思うようなキャリアを築けるとは限りません

そのため、育成就労制度ではキャリアアップの道筋を明確化し、特定技能への移行をスムーズにすることで、外国人が長く働き続けられる環境づくりを行います。

参照元:出入国在留管理庁「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議

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育成就労制度はいつから始まる?

育成就労制度の施行日について正式な日程は公表されていません。

なお、出入国在留管理庁の「育成就労制度の概要」によると、「育成就労制度は令和6年6月21日から起算して3年以内の政令で定める日に施行」とされているため、令和9年6月20日までにスタートすると考えられます

参照元:出入国在留管理庁「育成就労制度」※令和7年9月12日現在の情報

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育成就労制度のメリット・デメリット

育成就労制度の施行は、外国人を受け入れる企業側にとってメリットとデメリットがあります。ここでは、考えられるメリット・デメリットを紹介するので、制度の移行までにしっかり確認しておきましょう。

考えられるメリット

企業側が得られるメリットには、長期的に働ける人材を確保しやすくなる点が挙げられます。従来の制度よりも特定技能への移行がスムーズになるため、在留期間が伸び長く働いてもらうことが可能です。

また、外国人が育成就労の在留資格を得るには、就労前に一定の日本語能力を有している必要があります。したがって、技能実習生を受け入れる場合と比べて、ある程度の円滑なコミュニケーションが期待できます

考えられるデメリット

企業側のデメリットとしては、採用コストが増加する可能性です。育成就労制度では外国人労働者が不当な手数料を支払わないで済むよう、受け入れ機関が費用の一部を負担する仕組みが導入されます。そのため、技能実習生制度と比較して初期費用がかかるでしょう。

さらに、転籍が柔軟化したことによって、育成中の人材が就労途中で退職してしまう場合もあります

関連記事:「外国人労働者を受け入れるメリット・デメリット|雇用の流れも解説

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技能実習から育成就労への移行に関するよくある質問

ここでは、制度の移行に関するよくある質問に回答していくので、ぜひチェックしてみてください。

育成就労と特定技能は何が違う?

これから活躍できる人材を育てていく育成就労と異なり、特定技能は一定の能力を有した「即戦力となる人材」として受け入れることが可能です。在留資格には「特定技能1号」と「特定技能2号」の2種類が存在します。それぞれの在留期間は1号の上限が5年、2号の上限はありません。

制度移行後、外国人労働者が特定技能の在留資格を得るには、3年間の育成就労を経て試験に合格する必要があります。

外国人育成就労機構

外国人育成就労機構とは、地方出入国在留管理局と連携して、監理支援機関や受け入れ機関をサポートするための組織です。育成就労制度の施行に伴い、現行の「外国人技能実習機構」から「外国人育成就労機構」に改められます。

具体的な業務内容は、外国人労働者ごとに作成される「育成就労計画」の認定や、計画に基づいた育成就労が実施されているかの検査、指導、助言などです。

参照元: 出入国在留管理庁「育成就労制度・特定技能制度Q&A 出入国在留管理庁「令和6年入管法等改正法について

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まとめ

育成就労制度とは、技能実習制度の課題を発展的に解消するために新たに創設される制度です。制度の目的と実態の乖離をなくし、外国人労働者と受け入れ機関の双方が良好な関係を築きつつ、国内の労働力不足を補うことを目標としています。

正式な施行日はまだ公表されていませんが、現在技能実習生を雇用している企業や、これから外国人の採用を考えている企業などは、事前に情報を整理してしっかり準備しておく必要があるでしょう。

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