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執筆: Leverages Global編集部 (ライター)
国内のみでの人員確保が困難だと認められた業界では、特定技能制度を活用して外国人を雇用することができます。近年は政府も日本での就労を後押ししており、インドネシア人労働者の割合が増加しているため、狙い目の人材といえるでしょう。
本記事では、インドネシア人を特定技能で雇用する方法を紹介します。特定技能は在留資格も比較的取得しやすく、さまざまな業務に従事できる雇用側にもメリットが大きい制度です。ぜひ活用してみましょう。
※本稿では、「人種」や「国籍」といった特定の属性に対するイメージを単純化する意図はありません。本稿の内容は、あくまでインドネシアの文化や社会通念を紹介するものであり、個々人の性格は多種多様であるという点を踏まえてご覧ください。
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人手不足が深刻で、国内での人員確保が困難だと判断された「特定産業分野」に分類される企業は、特定技能制度を利用して外国人労働者を雇用できます。特定技能ではさまざまな国籍の外国人を雇用できますが、特に多いのはベトナムやインドネシア、フィリピン出身者です。
ここではインドネシア人に焦点を当て、特定技能制度における人数推移や増加の理由を解説します。
出入国在留管理庁の調査によると、2024年12月末時点で、在留資格「特定技能(1号・2号計)」で就労するインドネシア人は5万3,538人でした。特定技能外国人におけるインドネシア人の割合は年々増加しており、以下のように推移しています。
| 年月日 | 特定技能外国人数 | 構成比 |
| 2023年12月末 | 3万4,255人 | 16.4% |
| 2024年6月末 | 4万4,305人 | 17.6% |
| 2024年12月末 | 5万3,538人 | 18.8% |
参照元:出入国在留管理庁「特定技能制度運用状況(令和6年12月末)」
特定技能外国人のなかで最も割合が多いのはベトナム人です。インドネシア人の占める割合はベトナム人には及ばないものの、増加率は増えており、2024年6月末~12月末の増加人数はベトナム人6,646人に対しインドネシア人は9,233人でした。
今度、さらに特定技能におけるインドネシア人の割合は増えていくと予想されています。
特定技能制度で働くインドネシア人が増えているのには、主に以下の要因が考えられます。
一つ目は、今まで外国人労働者のうち多くの割合を占めていた、ベトナム人や中国人労働者の新規入国者数が減少傾向にあること。これまで、外国人労働者の供給先といえばベトナム、中国からでした。これらの国出身の外国人は未だに多くの割合を占めていますが、母国の経済発展や選択肢の増加により、増加率は徐々に減ってきているのも事実です。代わりに、インドネシアをはじめとしたほかの国から特定技能外国人を受け入れる企業が増えています。
二つ目の要因は、インドネシア政府が特定技能外国人の送り出しに積極的なことです。インドネシアでは労働者派遣を国策として支援しており、2024年に来日したイダ・ファウジヤ労働大臣は、「今後5年間で日本へ労働者を25万人派遣することを目標とする」と表明しました。特に、特定技能制度を中心に捉えており、日本語教育の拡充や国内で試験を受けられる分野・場所の拡大を進めています。
参照元:出入国在留管理庁「特定技能制度運用状況(令和6年12月末)」
ここでは、さまざまな国籍の外国人労働者のなかから、インドネシア人を選ぶメリットを解説します。
インドネシアは若い人材が非常に豊富なので、若年層の獲得に悩む企業に適した人材といえます。
インドネシアの人口は約2億8,000万人で、世界第4位の人口大国です。さらに平均年齢は29歳と非常に若く、特定技能制度で就労するのに適した年代が豊富という特徴があります。
少子高齢化や人口の減少が叫ばれて久しい昨今、国内のみで若い人材を安定して確保していくのは今後さらに難しくなっていくでしょう。このような状況のなか、海外で働く意欲のある若者の人数が多いインドネシア人の雇用は、企業の活性化に効果を発揮します。
インドネシア人は、文化的背景からコミュニケーション能力を向上させやすく、社交的な人が多いといわれています。
インドネシアは300以上、さらに細かく分類すると1,300以上の民族からなる多民族国家です。さまざまな文化背景を持つ民族が共存する環境で生まれ育っているため、適応力が高く他者とコミュニケーションを円滑に取れる人が多い傾向にあります。
また、社会全体で他者と関わりを深く持ちながらお互い助け合うべきという価値観があるため、人との会話や一緒に過ごす時間を大切にする特徴も。
実際に弊社のインドネシア人と共に働くスタッフも、日々の業務を通してコミュニケーション能力の高さを実感しています。
インドネシア人は、特定技能のなかでも特に介護や接客分野でその力を発揮します。
出入国在留管理庁の「【第1表】主な国籍・地域別 特定産業分野別 特定技能1号在留外国人数」の資料によると、2025年12月末時点で特定技能の介護分野で働くインドネシア人は1万2,242人でした。この人数は、最も特定技能外国人の多いベトナム人を抜き、全国籍のなかで最多です。
特定技能外国人全体の数で見ると、ベトナム人13万3,478人でインドネシア人5万3,538人と、2倍以上の差があります。このことから、特定技能で働くインドネシア人がいかに介護分野に集中しているかが分かるでしょう。
インドネシアで広く信仰されているイスラム教では、奉仕や助け合いの心を持つべきとされており、困っている人をサポートする仕事にやりがいを感じている人が多いのです。また、家族間の繋がりが深く介護が身近であること、黙々と一人で作業するよりも人との関わりを求める仕事が好まれるという背景も関係しているでしょう。
参照元: 外務省「インドネシア共和国(Republic of Indonesia)基礎データ」 出入国在留管理庁「【第1表】主な国籍・地域別 特定産業分野別 特定技能1号在留外国人数」
特定技能制度で外国人を雇用する際は、国ごとに定められた手続きが必要です。ここでは、インドネシアから雇用する際の流れを「インドネシアから呼び寄せる」「国内の人材を雇用する」の2パターンに分けて解説します。
インドネシアにいる人材を日本に呼び寄せて雇用する際は、直接雇用する場合と現地の職業紹介事業者を通す場合の2通りがあります。
インドネシアから直接人材を雇用する際の流れは以下のとおりです。
労働市場情報システム(IPKOL)は、インドネシア政府が管理する労働に関する検索システムです。海外で働きたいインドネシア人と企業を繋げ、求人を出したり仕事を探したりできます。登録は強制ではありませんが、インドネシア政府が強く要望しているため、登録するようにしましょう。
SISKOP2MIは旧名称をSISKOTKLNといいます。インドネシア人の出国に関する情報や海外就労者の保護管理に使われるシステムです。
直接インドネシア人を雇用する方法は手続きが複雑なので、採用ノウハウが蓄積されるまでは、次に解説する職業紹介事業者「P3MI」を利用するのをおすすめします。
職業紹介事業者「P3MI」を利用する際の流れは以下のとおりです。
雇用契約を締結したあとの流れは、基本的にP3MIを利用しない場合と同じです。
技能実習2号を優良に修了したインドネシア人や留学生、ほかの企業で働いていた特定技能外国人を雇用する際の流れは以下のとおりです。
雇用契約を締結したあとの手続きは、基本的にインドネシア人本人が行います。
参照元:出入国在留管理庁「インドネシアに関する情報」
特定技能制度でインドネシア人を雇用するには、それぞれ以下の要件を満たす必要があります。
企業が満たすべき要件は以下のとおりです。
支援計画を自社の人員のみで行うのが難しい場合は、登録支援機関に委託することが可能です。登録支援機関は、企業の代わりに特定技能外国人の支援を行う機関で、行政書士や人材紹介会社、業界団体などがなります。
インドネシア人側は、以下の要件を満たす必要があります。
技能試験は各分野ごとの試験を受験します。日本語については「国際交流基金日本語基礎テストへの合格」もしくは「日本語能力試験(JLPT)N4以上の合格」が必要です。なお、介護分野で働く場合は、加えて介護日本語評価試験にも合格する必要があります。
参照元: JITCO公益社団法人国際人材協力機構「在留資格「特定技能」とは」 外務省「特定技能外国人を受け入れるまで」
インドネシアは他宗教国家ですが、国民の約86%はイスラム教徒です。そのため、インドネシア人の雇用を成功させるためには、イスラム教徒の戒律に対する配慮・理解が重要となります。
主な戒律と想定される対応は以下のとおりです。
| 戒律 | 想定される配慮 |
| 1日5回、メッカの方向に礼拝をする | ・社内に礼拝場所を用意する ・礼拝をできるタイミングを作る ・手や足を清められるスペースを作る |
| 禁止されている以下の食べ物は口にしない ・豚肉 ・アルコール ・イスラム教の方法以外で処理された肉 | ・社員食堂でハラル対応のメニューを提供する ・使った食材や調理方法を明確にする ・食事会では全員が口にできるメニューを選ぶ |
| 肌の露出を避ける | 業務中のヒジャブや長袖の着用を許可する |
| 異性との不用意な接触は避ける | 男女で二人きりになる空間を作らない |
なお、宗教との向き合い方は人によって異なります。国内に多様な宗教が共存している文化的背景から、インドネシア人のなかでもどこまで戒律を守るかは判断が分かれるようです。たとえば、「食事会のときにはお酒を飲む」「日常生活ではヒジャブを使わない」といった人もいます。
宗教に理解を示しているつもりでも、勝手に押し付けてしまっては意味がありません。本人がどうしたいのか、どうすれば自分らしくいられるのかをよく確認し、意思を尊重した対応が求められます。
インドネシア人の特性を理解したうえで必要な関わり方をすることが、関係を良好にする秘訣です。
たとえば、時間感覚の違い。インドネシア人は、国内の交通事情の悪さや神にすべてが定められているというイスラム教の考えが根付いていることから、「自分が焦ってもしょうがない」「なるようになる」という考えを持つ人が多い傾向にあります。そのため、時間を守る意識が薄く、悪気なく遅刻や締め切りを破ってしまうことがあるようです。
また、コミュニケーションが好きで人との繋がりを重要視する価値観から、仕事とプライベートとの区別がハッキリしていないところも見受けられます。インドネシアだけでなく東南アジアの多くの職場で見られる光景ですが、仕事中に雑談をしたり私用でコンビニに行ってしまったりすることも。
これらは日本の職場の常識では不真面目に見られてしまいますが、インドネシアでは日常の光景です。だからこそ、日本とは違う考え方があることを受け止めたうえで、日本で働く際の規範やマナーを根気よく指導していきましょう。
長く働いてもらうためには、企業への帰属意識を高める取り組みが重要です。
インドネシア人は、会社そのものよりも上司や同僚への帰属意識が強い傾向にあります。一度勤めたら長く続けるべきという価値観がないため、短期間の転職に抵抗がなく、1年程度で会社を辞めることも珍しくありません。
短期離職を防ぐためには、会社全体でインドネシア人をサポートし、働きやすい環境を作る必要があるでしょう。
たとえば、帰国のための休暇の取りやすさは、外国人労働者の満足度に直結します。インドネシア人は家族を非常に大切にするため、なかなか休暇を取れなければ「会社を辞めて家族に会いに行く」という選択をしてしまう可能性もあるのです。
インドネシアのイスラム教徒の場合、「レバラン」と呼ばれる断食明けのお祭りに合わせて帰国をするケースが多い傾向にあります。たいていは3月下旬~5月ごろで、日付は年によってさまざまで、一週間程度の休みになるのが一般的です。
休暇が欲しい場合は数ヶ月前に相談することを伝え、できる限り調節して母国に帰れるようにすると、従業員の満足度や信頼度が上がります。
外国人採用支援サービス「Leverages Global」では、インドネシア出身者を含むさまざまな背景のグローバル人材をご紹介しています。外国人採用の課題である「離職率の高さ」「採用後のミスマッチ発覚」を防止するために、国際感覚に優れたスタッフが求職者と密な面談を重ね、スキルと人柄の両面に基づくマッチングを行います。
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特定技能制度を活用して日本で働くインドネシア人は増加傾向にあり、特にホスピタリティやコミュニケーション能力を活かして介護分野で活躍しています。もちろん、それ以外の分野でも注目すべき人材です。
特定技能制度で外国人を雇用する際は、各国ごとに定められた手順を踏む必要があります。企業のみで手続きを進めることもできますが、複雑なのではじめのうちはインドネシアの職業紹介事業者(P3MI)を通した申請がスムーズです。
正しい手続きの方法を把握しておき、いざ雇用に踏み出すときに混乱しないようにしましょう。
