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執筆: Leverages Global編集部 (ライター)
近年、来日するカンボジア人の数が増加しています。カンボジア人は穏やかで協調性が高い傾向にあるといわれており、外国人材の採用を検討する企業担当者の中にも注目している方はいるでしょう。 この記事では、カンボジア人の性格や仕事観、採用するメリットを詳しく解説します。また、受け入れ時の注意点や具体的な採用方法も紹介するので、円滑な雇用にぜひお役立てください。
※本稿は「人種」や「国籍」といった特定の属性に対するイメージを単純化する意図はありません。本稿の内容は、あくまでカンボジア人の文化や社会通念を紹介するものであり、個々人の性格は多種多様であるという点を踏まえてご覧ください。
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まずは、カンボジアについて知っておきましょう。
| 国名 | カンボジア王国 |
| 面積 | 18万1,035㎢ |
| 人口 | 1,710万人 |
| 首都 | プノンペン |
| 民族 | 人口の90%がカンボジア人(クメール人)とされている |
| 言語 | クメール語 |
| 宗教 | 仏教(一部少数民族はイスラム教) |
カンボジアは、東南アジアのインドシナ半島に位置する王国です。世界遺産のアンコール・ワットに象徴される豊かな歴史を持ち、近年は著しい経済成長を遂げています。穏やかで親しみやすい国民性でも知られ、日本との関係も良好です。
カンボジアの最も大きな特徴は、国民の平均年齢が24.5歳と非常に若いことです。人口ピラミッドは三角形を描いており、豊富な労働力を持つ「人口ボーナス期」にあるといえるでしょう。この若い世代が、これからのカンボジアの経済成長を力強く牽引していくと期待されています。
カンボジアは、親日国として知られています。
外務省の「海外における対日世論調査」によると、「最も信頼できるのはどの国・機関か?」という質問では、日本が最も高く22%でした。日本の政府開発援助(ODA)がインフラ整備をしたり、日本企業が進出したりなど、カンボジアの発展に大きく貢献してきたことが影響しているでしょう。
また、「国の友邦として、今日の日本は信頼できると思うか?」という質問では、「とても信頼できる」という回答が68%。信頼できる理由として、「友好関係」という回答が54%でした。
アニメなどのポップカルチャーも人気があり、日本で働くことに関心を持つ若者が増えています。
参照元: 外務省「カンボジア基礎データ」 外務省「海外における対日世論調査」
日本で働くカンボジア人の数は、近年着実に増加しています。出入国在留管理庁の統計によると、過去5年の在留カンボジア人の数は以下のとおりです。
| 2020年12月 | 1万6,659人 |
| 2021年12月 | 1万4,736人 |
| 2022年12月 | 1万9,604人 |
| 2023年12月 | 2万3,750人 |
| 2024年12月 | 2万6,827人 |
2024年末時点での在留カンボジア人数は2万6,827人でした。多くのカンボジア人が技能実習生や特定技能外国人として、日本の産業を支えています。今後も日本で活躍するカンボジア人は増え続けるでしょう。
参照元:出入国在留管理庁「【在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表】」
カンボジア人と共に働く際は、彼らの文化的背景や価値観を理解することが非常に重要です。個人の性格は多様ですが、仏教の教えや歴史的背景から育まれた国民性には、いくつかの共通した傾向が見られます。これらの特徴を知ることが、円滑なコミュニケーションと良好な職場環境の構築につながるでしょう。
カンボジア人は、明るく人懐っこい性格で協調性を重んじる傾向にあります。穏やかな笑顔で人と接することを大切にしているのが特徴です。
個人よりも集団の和を優先する文化が根付いているため、チームワークを必要とする業務にも適応しやすいでしょう。初対面の相手にも積極的に心を開く姿勢は、職場の雰囲気を和やかにしてくれるはずです。
カンボジア人は穏やかで感情の起伏が少なく、忍耐強い性格の人が多いといわれます。これは、国民の多くが信仰する上座部仏教の教えが影響しているためでしょう。
また、内戦という辛い歴史を乗り越えてきた経験が、カンボジア人の精神的な強さや粘り強さを育みました。困難な状況でも不平不満をあまり口にせず、黙々と課題に取り組む姿勢が見られます。
カンボジアでは、年長者や役職が上の人を敬う文化が浸透しています。これは仏教の教えや家族を大切にする伝統的な価値観からくるものです。
職場においても、カンボジア人は上司や先輩に対して礼儀正しく、敬意のこもった態度で接します。指示やアドバイスにも素直に耳を傾ける傾向があるため、一緒に働きやすいと感じる場面も多いでしょう。
カンボジア人は、勤勉で仕事に対して非常に真面目です。
特に日本で働くカンボジア人の多くは、家族への仕送りや自身の将来のためといった明確な目的意識を持っています。そのため、自身の成長につながる仕事やスキルが身につく業務には、意欲的に取り組むでしょう。責任感も強く、与えられた仕事は最後までやり遂げようと努力します。
カンボジア人は集団の和を重んじる文化から、自分の意見を強く主張することは少ない傾向にあります。対立を避けることを美徳とするため、たとえ反対意見を持っていても、その場で反論することは稀です。
そのため、会議などの場で積極的に発言することはあまりありません。カンボジア人が何も言わないからといって、同意しているとは限らないことを理解しておきましょう。
カンボジア人は、家族との絆を何よりも大切にします。多くの人が、家族の生活を支えることを働く上での第一の目的と考えているのです。自分のためだけでなく、家族のためにという強い責任感が仕事への高いモチベーションにつながっています。
そのため、家族の祝い事や不幸があった際には、休暇を取得して帰国したいと希望することもあるでしょう。
カンボジア人はプライドを非常に大切にし、人前で体面を失うことを嫌います。そのため、ほかの従業員がいる前で叱責されたり、ミスを厳しく指摘されたりすることに大きな苦痛を感じてしまうのです。
たとえ本人に非があったとしても、人前での注意は信頼関係を損なう原因になりかねません。指導や注意が必要な場合は、必ず個別に伝えるようにしましょう。
カンボジア国民の9割以上が上座部仏教を信仰しています。仏教の教えは、カンボジア人の日常生活や価値観の根幹をなしているといえるでしょう。
カンボジアでは「徳を積む」という考え方が浸透しており、他人への親切や助け合いを自然に行います。また、因果応報を信じているため、真面目にコツコツと努力する姿勢にも繋がっているのです。カンボジア人の穏やかさや寛容さは、上座部仏教への信仰心に支えられています。
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カンボジア人の採用は人手不足の解消に留まらず、企業に多くの好影響をもたらす可能性があります。カンボジア人の若さや人柄は、組織の成長にとって貴重な資源となり得るのです。
ここでは、カンボジア人を採用することで企業が得られる主なメリットを3つ紹介します。
カンボジアは国民の平均年齢が非常に若く、活力ある若年層が豊富です。少子高齢化が進む日本とは対照的に、将来性豊かな若い人材を確保しやすい点は大きなメリットといえるでしょう。
若いため吸収力が高く、新しい技術や知識の習得にも意欲的です。長期的な視点で育成することで、将来の企業を担う中核人材へと成長する可能性も秘めています。
カンボジア人は、穏やかで協調性を重んじる国民性を持っています。集団の和を大切にする文化で育っているため、日本の職場環境にもスムーズに馴染みやすいでしょう。
また、目上の人を敬う姿勢が身についているため、上司や先輩からの指示にも素直に従います。カンボジア人の親しみやすい人柄は、社内のコミュニケーションを円滑にし、良好な人間関係の構築につながるでしょう。
カンボジア人従業員の存在は、海外展開において大きな強みとなります。カンボジアは近年ASEANの中でも高い経済成長を続けており、魅力的な市場です。カンボジアに進出する際は、カンボジア人従業員から得られる現地の文化や商習慣、言語に関する生きた情報が役立つでしょう。
また、日本での勤務を終えてカンボジアに帰国した元従業員との繋がりも、将来の貴重な財産となり得ます。彼らが現地のキーパーソンになったり、ビジネスパートナーを紹介してくれたりする可能性も考えられるでしょう。一人の採用が、将来の事業展開における大きな一歩になることもあります。
関連記事:外国人労働者を受け入れるメリット・デメリット|雇用の流れも解説
カンボジア人に能力を最大限発揮してもらうためには、彼らの文化や価値観に配慮したマネジメントが不可欠です。日本人には当たり前なことであっても、カンボジア人には通用しないことが少なくありません。
ここでは、カンボジア人を受け入れる際に企業が特に心掛けるべきポイントを3つ解説します。
カンボジア人は自己主張が控えめな傾向であるため、疑問があってもその場で質問することをためらう可能性があります。そのため、業務指示は「これくらい言わなくても分かるだろう」と省略せず、具体的かつ明確に伝えることが重要です。
手順を一つひとつ示したり見本を見せたりすることで、認識のズレを防げます。定期的に進捗を確認し、困っていることがないか声をかけることも有効です。
カンボジア人と信頼関係を築くうえで、人前で叱責しないことが鉄則です。カンボジア人にとって、人前で注意されることは自尊心を深く傷つけられる行為であり、モチベーションの低下や離職に直結しかねません。
改善点を伝える必要がある場合はほかの人がいない場所に呼び、一対一で冷静に話すようにしましょう。褒めて伸ばすアプローチを行うことで、カンボジア人従業員の成長を促せます。
前述のとおり、カンボジア人は控えめな性格の人が多く、会議などで自ら積極的に発言することは稀です。しかし、意見がないわけではありません。カンボジア人従業員が安心して考えを述べられるよう、意見を出しやすい環境を整えることが大切です。
たとえば、定期的な個人面談の機会を設けたり、「〇〇さんはどう思う?」と名指しで優しく意見を求めたりすると本音を引き出しやすくなります。
関連記事:【行政書士監修】外国人採用まるわかりガイド|注意点・メリット・募集・雇用の流れ
カンボジア人の在留資格で多いのは、「特定技能」と「技能実習」です。採用する際は、在留資格によって手続きや流れが異なります。自社の目的や受け入れ体制に合わせて、適切な方法を選択することが重要です。
ここでは、特定技能でカンボジア人を採用する流れを解説します。
カンボジアから新たに特定技能として受け入れる際の流れは、以下のとおりです。
カンボジアから新たに特定技能外国人として受け入れる場合、カンボジアの制度により、カンボジア政府から認定を受けた現地の送り出し機関を通さなければなりません。
また、カンボジア人は認定の送り出し機関を通じて、カンボジア労働職業訓練省(MoLVT)に登録証明書の発行申請を行う必要があります。
日本に在留するカンボジア人を採用する際の流れは、以下のとおりです。
日本に在留するカンボジア人の採用では、認定の送り出し機関を通す必要がありません。そのため、日本の受け入れ機関が、カンボジア人に対して直接採用活動が可能です。
ただし、カンボジアから新たに採用する場合と同様に、カンボジア人はMoLVTに登録証明書の発行申請を行う必要があります。
技能実習生を受け入れる方法には、「団体監理型」と「企業単独型」の2種類があります。
団体監理型は、監理団体を通じて受け入れる方法です。一方、企業単独型では、海外の現地法人や合併企業、取引先の従業員を技能実習生として受け入れます。現状、企業単独型で採用している企業はごくわずかで、多くが団体監理型を選択しています。
メジャーである団体監理型による受け入れ方法は、以下のとおりです。
団体監理型では、監理団体が海外の送り出し機関と連携して求人活動や入国手続きを行います。複雑な手続きや管理業務のサポートを受けられるため、企業にとっては負担が少ない方法といえるでしょう。
なお、技能実習制度は2027年を目途に育成就労制度に移行予定です。技能実習でカンボジア人を採用予定の場合は、育成就労制度についても理解しておきましょう。
参照元:出入国在留管理庁「カンボジアに関する情報」
関連記事:ゼロから分かる育成就労!技能実習との違い&施行までの流れを解説
カンボジアは国民の平均年齢が若く、親日的な国民性を持つ魅力的な国です。カンボジア人は穏やかで協調性が高い傾向にあり、日本の職場にも馴染みやすいでしょう。
カンボジア人従業員の能力を最大限に引き出すためには、彼らの文化を理解し尊重する姿勢が欠かせません。「具体的な指示を心掛ける」「人前で叱責しない」といった配慮は、良好な信頼関係を築く上で非常に重要です。
今後も、来日するカンボジア人は増えることが予想されます。受け入れ企業は最新情報や手続きを把握したうえで、採用の準備を進めましょう。
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