
執筆: Leverages Global編集部 (ライター)
熊本県では年々外国人労働者数も増加していることから、県内企業の中でも外国人の雇用を考えている方も多いのではないでしょうか。まずは県内にどのような国籍や在留資格をもつ方々がいるのかを把握した上で、自社での外国人材の受け入れを検討してみませんか。
この記事では、熊本県の在留外国人事情や受け入れ企業について、項目別に解説します。県内の外国人支援に関する窓口もまとめているので、雇用を考えている企業さまや悩みがある外国人従業員がいる場合は、ぜひお役立てください。
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目次
熊本県の在留外国人数
熊本県の在留外国人数は、過去3年間で上昇傾向にあります。令和6年末時点では29,385人と、前年末と比べて14.8%の増加率です。「国籍・地域別」と「在留資格別」の割合の詳細については、以下をチェックしてみてください。
国籍・地域別
国籍・地域別で見る熊本県の在留外国人数は以下のとおりです。なお、人数が多い順に5つの国を記載しています。
| ベトナム | 7,038人 |
| フィリピン | 4,091人 |
| インドネシア | 3,628人 |
| 中国 | 3,444人 |
| ミャンマー | 2,077人 |
| 熊本県の在留外国人総数 | 29,385人 |
参照元:出入国在留管理庁「【令和6年末】公表資料【第5表】都道府県別 国籍・地域別 在留外国人数(令和6年末)」
国籍・地域別ではベトナム人が7,038人で最も多いという調査結果です。次いでフィリピン、インドネシアと東南アジアの国が続いています。なかでも、インドネシアとミャンマーは令和5年末からの増加率が高く、今後も増えていくことが予想されるでしょう。
在留資格別
在留資格別で見る熊本県の在留外国人数は以下のとおりです。国籍・地域別のデータ同様、人数が多い順に5つの資格を記載しました。
| 技能実習 | 10,322人 |
| 特定技能 | 5,729人 |
| 永住者 | 3,491人 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 2,711人 |
| 留学 | 1,649人 |
参照元:出入国在留管理庁「【令和6年末】公表資料【第6表】都道府県別 在留資格別 在留外国人数(令和6年末)」
在留資格では技能実習が最も多く、次に多い特定技能と合わせると全体の55%を占めています。令和5年末と比較すると、特定技能の増加率が高いようです。
これらの外国人労働者が、人手不足の業界や企業を支える重要な役割を担っています。
関連記事:「日本で働く外国人はどのくらい?国籍や在留資格は?企業に向け詳しく解説」
参照元:出入国在留管理庁「令和6年末現在における在留外国人数について」
熊本県の外国人受け入れ企業数
熊本県に外国人人材の受け入れ企業はどのくらいあるのか気になる方もいるでしょう。熊本労働局によると、令和6年10月末時点で外国人を雇用する事業所は3,982所です。前年に比べて404所増加し、過去最高を更新しています。
以下に、同データをもとにした「業種・産業別」と「企業規模別」の項目ごとの割合をまとめました。
業種・産業別
業種・産業別で見ると「農業、林業」が1,237所で、全事業所の31.1%を占めています。
引用元:熊本労働局「令和6年『外国人雇用状況』の届出状況集計結果【図4】産業別外国人雇用事業所の割合」
熊本県は多彩な農業を展開しているため、東南アジア諸国からの技能実習生が日本の技術・知識を母国へ寄与するために「農業、林業」に従事している可能性が考えられるでしょう。建設業は業界全体で労働者の高齢化が進んでおり、若い人材を確保するために積極的に外国人を雇用している場合があります。
企業規模別
企業規模別に見ると、熊本県で外国人を雇用する3,982事業所のうち、69.9%にあたる2,785所が30人未満の規模です。
引用元:熊本労働局「令和6年『外国人雇用状況』の届出状況集計結果【図5】事業所規模別外国人雇用事業所の割合」
30人未満に次いで多いのが、30~99人規模の事業所となっています。上記のデータから、いわゆる「中小企業」と呼ばれる企業が外国人を多く受け入れていることが分かるでしょう。
関連記事:「外国人の雇用状況は?厚生労働省の資料から見る最新の推移【2025年】」
参照元:熊本労働局「令和6年『外国人雇用状況』の届出状況集計結果」
熊本県の外国人採用・外国人支援に関する窓口
ここでは、熊本県内に設置されている外国人支援に関する窓口について紹介します。外国人を受け入れる企業側はもちろん、雇用した外国人本人に困りごとがある場合の相談先としても活用可能です。
熊本県外国人材受入企業支援センター
熊本県外国人材受入企業支援センターでは、外国人の就労に詳しい行政書士や入国管理局申請取次者、キャリアコンサルタントといった専門家が相談の対応を行います。外国人材の紹介をはじめ、派遣事業者を通じたマッチング支援や各種手続きに関する相談なども受け付けているため、「外国人を雇用するのは初めて」という企業も相談しやすいでしょう。
熊本市外国人総合相談プラザ
熊本市外国人総合相談プラザは「SOUDAN-Plaza」とも呼ばれ、熊本県内に住む外国人住民の仕事や生活について相談できる場です。すでに外国人を雇用している会社やこれから雇用を検討している場合も、さまざまな分野の専門家に相談できます。
熊本県外国人サポートセンター
熊本県外国人サポートセンターは、主に熊本県内に住む外国人のための相談窓口です。22の言語に対応していて、医療や子育て、在留手続きといった内容について相談できます。自社で雇用している外国人従業員本人に困りごとや悩みがある場合は、サポートセンターを紹介してあげるのも方法の一つでしょう。
参照元: 熊本県外国人材受入企業支援センター「トップページ」 熊本県外国人サポートセンター「トップページ」 熊本市外国人総合相談プラザ「トップページ」
熊本県の外国人採用・外国人支援に関する取り組み
上記の支援窓口以外にも、外国人材採用を検討中及び受け入れている企業向けの支援、熊本県で就業中または熊本県で働く外国人材を増やすための取り組みをいくつかご紹介いたします。 ※以下内容は2025年11月時点の情報になるため、最新情報は公式ホームページよりご確認下さい。
県内企業向けの取り組み
外国人材雇用関連セミナーの開催
引用:熊本県外国人材受入企業支援センター「【参加無料!単発受講可能!外国人材受入セミナー】開催のお知らせ(全4回)」
近年、熊本県内にて働く外国人材が増加していることから、外国人材の受け入れや雇用に向き合うことを目的に様々なセミナーが開催されています。
熊本県外国人材受入企業支援センターが開催する「外国人材受入セミナー」では熊本県内で外国人材の受け入れを検討・すでに受け入れている県内企業を対象に、外国人材雇用の受入から定着支援までを詳しく解説するセミナーを初級・中級に分けて年4回開催。
「外国人材と企業の未来を守る 労災防止と安全衛生webセミナー」は、「KUMAMOTO KURASU」(くまもとくらす)主催、メディメッセ桜十字が企画、熊本県及びJICA九州の協力のもと、2025年度で年間6回開催されています。職場での労災事故や健康管理、文化・言語の壁といった課題が浮き彫りになっている現状から、企業や関係機関が課題に対処するための実践的な知識を提供し、安全で働きやすい環境づくりを支援することを目的としています。
参照元: 熊本県外国人材受入企業支援センター「【参加無料!単発受講可能!外国人材受入セミナー】開催のお知らせ(全4回)」 メディメッセ桜十字「【外国人材と企業の未来を守る 労災防止と安全衛生webセミナー】開催のお知らせ」
外国人材向けの取り組み
外国人向け生活安心セミナーの開催
熊本県では、県内の企業等に勤めている外国人住民の方向けに、地域で生活するための正しいマナーやルールなどを伝えるため、本県国際協会や市町村と連携し、「外国人向け生活安心セミナー」を実施しています。
テーマとしては、ごみの分別、交通ルール(自転車の乗り方など)、防災情報、救急救命講習、緊急時の119番通報の方法などの生活する上で必要な情報を提供しており、県内の市町村の公民館、体育館、防災センターで適宜開催されています。 対応言語は、やさしい日本語、英語、ベトナム語、中国語、台湾語に対応可能、日本語に苦手意識のある外国人材も安心して利用が可能です。詳しくは熊本県ホームページ内のこちらのページに記載の問い合わせ先へよりお問い合わせ下さい。
参照元:熊本県ホームページ「外国人向け生活安心セミナーの開催について」
外国人のための多言語生活ガイドブックの作成
引用元:熊本県外国人サポートセンター「令和5年度(2023年度)版 外国人のための多言語生活ガイドブック」
熊本県外国人サポートセンターでは、外国人にも住みやすい地域づくりを目指すため、生活に役立つ情報を記載した「外国人のための生活ガイドブック」を作成・配布しています。
ガイドブックは以下の内容で構成されており、ガイドブックは11言語(やさしい日本語、中国語簡体字、中国語繁体字、ベトナム語、タガログ語、インドネシア語、ネパール語、英語、韓国語、クメール語、ミャンマー語)にて多言語展開されております。
- 入国後の手続き(在留カード、住民登録、マイナンバーカードの作成等)
- 生活(町内会、ごみの捨て方等)、交通(自転車のマナー等)、就労
- 病気・けが、妊娠・出産、子どもの教育
- 災害の備え、緊急時の連絡先
参照元:熊本県外国人サポートセンター「令和5年度(2023年度)版 外国人のための多言語生活ガイドブック」
外国人材向けPRコンテンツの作成
引用元:熊本県ホームページ「外国人材向け熊本で働く魅力発信」
熊本県では、働く外国人材から「選ばれる熊本」を目指し、外国人材に向けて熊本県で働く魅力をPRするための多言語コンテンツを複数作成しています。コンテンツとしては、PR動画、パンフレットをはじめ、記事や特設ページにて熊本で活躍する外国人材のインタビューや暮らしぶりが詳しく紹介されています。
県内企業の方は、就業中の外国人材への共有はもちろん、採用時の訴求の一部として活用できるような内容です。ご興味のある方は以下をご覧下さい。
▼パンフレット 英語、インドネシア語、ベトナム語、ミャンマー語、クメール語
▼PR動画
英語、インドネシア語、ベトナム語、ミャンマー語、クメール語
公式Youtubeチャンネルはこちら
▼PR記事
・熊本で働く外国人へのインタビュー 英語、インドネシア語、ベトナム語
参照元:熊本県ホームページ「外国人材向け熊本で働く魅力発信」
まとめ
熊本県内の在留外国人は増加傾向にあり、今後も増えると予想されます。日本国内の労働力人口の減少を鑑みると、外国人の雇用は人手不足に悩む企業にとって重要な選択肢になるでしょう。
また、自治体をはじめとして県内での外国人支援に関する取り組みや相談窓口も充実していることから、情報収集や相談なども比較的しやすい傾向にあると言えるのではないでしょうか。
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